好守で試合を締めた早大・山県(左)と5勝目を挙げた伊藤樹

写真拡大

 「東京六大学野球、早大3−2明大」(19日、神宮球場)

 1回戦2試合が行われ、早大がともに勝ち点3で優勝を争う明大に先勝した。今秋ドラフト候補に挙がる遊撃の山県秀内野手(4年・早大学院)が1点差に迫られた九回1死一、二塁で、3−6−5の併殺を完成させ勝利を決めた。法大は慶大に逆転勝利した。

 天王山の初戦を最高の流れで締めた。大学生屈指の守備力を誇る山県がビッグプレーだ。

 九回に1点差に迫られ、なおも1死一、二塁の場面。一ゴロが飛び、まずは一走を二塁封殺とすると、投手の一塁ベースカバーが遅れたと気づいた山県は三塁へ転送。本塁を狙いオーバーランしていた走者をタッチアウトとし勝利を決めた。セオリーでは3−6−3を狙う場面。「今回はベースカバー遅れの応急処置ですが、すぐに意識は二塁ランナーに置きました」と機転を利かせたプレーでチームを救った。

 今夏は大学日本代表に初選出され、故障のため未選出だった明大・宗山に代わり遊撃の定位置に入った。今秋ドラフトの目玉は「守備の安定感は負けたくない。宗山を抜かせるように」と意識する存在。ドラフトまで1週間を切る中、ライバルに負けじとアピールする。