12年ぶり「踊る」に感謝を告げた柳葉敏郎(C)ORICON NewS inc.

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 俳優の柳葉敏郎が11日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画『室井慎次 敗れざる者』初日舞台あいさつに登壇。上映後の観客の前で柳葉は、感極まった様子で、「室井慎次です」と名乗った。

【写真】前山こうがを優しいまなざしで見守っていた柳葉敏郎

 フジテレビ系「踊る大捜査線」シリーズの12年ぶりの新作となる本作。柳葉は、この映画のオファーを「断ろうと思いました。もう、室井が嫌だったからです」と本人にしかわらない複雑な思いを吐露した。

 しかし、「踊る大捜査線」をプロデュースした亀山千広氏や、脚本を担当した君塚良一氏の“室井慎次”への愛情や情熱を感じた柳葉は、「覚悟を決めて、演じさせていただきました」と語った。そして、今年2月から4ヶ月にわたった撮影を経て、「今は感謝の気持ちで、いっぱいっす」と笑顔も見せた。

 今回の映画は『室井慎次 敗れざる者』と『室井慎次 生き続ける者』(11月15日公開)の2部作となっている。警察を辞め、故郷・秋田に帰った室井は、事件の被害者家族・加害者家族を支援したいという思いで里親になった少年たちと一緒に穏やかに暮らしていた。そんなある日、家の近くで他殺と思われる死体が発見されたり、かつて湾岸署を占拠した猟奇殺人犯・日向真奈美の娘だという少女が現れたり…と、過去の因縁に巻き込まれていく。

 撮影は、柳葉の故郷でもある秋田で行われた。「本当に家の目と鼻と口の先でロケ やったり、母校で撮影したり、うれしい反面、ちょっと恥ずかしかったり、いろんな感情が湧きました。ただ、本当にお世話になった地元の方たちに何か少しでも恩返しできていればいいな、と思いながら4ヶ月、過ごさせていただきました。感謝、感謝の毎日を過ごしていました」としみじみと語っていた。

 締めのあいさつで柳葉は、改めて感謝の気持ちを伝えつつ、「コートを脱いだ室井は皆さんの目にはどう映ったでしょうか。こんな終わり方はご不満かと思います。『生き続ける者』でお会いしましょう」と呼び掛けていた。

 舞台あいさつには、日向杏役の福本莉子、森貴仁(タカ)役の齋藤潤、柳町凜久(リク)役の前山くうが・前山こうが、秋田県警本部長・新城賢太郎役の筧利夫、地域課若手警官・乃木真守役の矢本悠馬、秋田で牧場を営む石津百男役の小沢仁志、妻・石津紀子役の飯島直子、本広監督も登壇した。