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 福山雅治(55)が東野圭吾氏(66)のベストセラー小説を映画化する「ブラック・ショーマン」(監督田中亮)に主演する。

 人間観察力に優れ巧みな話術を駆使し、平気でウソもつく元マジシャンの神尾武史という役どころ。かつて東野氏に「ダークヒーローを演じてみたい」と話したことがきっかけで原作の小説「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」が生まれ、託されるように決まった主演。「つまらない真実よりも面白いウソのほうがいい、そんなふうに描いていければと思っています。新時代のダークヒーローへと準備を重ねます」と近く始まる撮影を心待ちにしている。

 福山は07年のフジテレビ「ガリレオ」で東野氏と初タッグ。ドラマ2シーズンと、08年の「容疑者Xの献身」、13年の「真夏の方程式」、22年の「沈黙のパレード」と3本の映画で天才物理学者の湯川学を演じ、自身を代表するシリーズとなった。

 「ブラック・ショーマン…」もシリーズ累計78万部を超えるベストセラー。神尾が卓越したマジック術と誘導尋問、そして手癖の悪さで兄が殺された事件の真相に迫っていく。福山は「東野先生が描かれた世界、そして原作ファンの期待に沿いながら、さらに上回っていくような映像作品にすべく尽力いたします」と意欲を見せている。

 バディとなる被害者の娘で、神尾のめいに当たる真世役は有村架純(31)。2人は初共演で、福山は「常に心を込めて向き合う誠実さと、作品に殉ずる覚悟を感じています。どんなセッションになるのかとても楽しみ」と期待。有村も「素敵なバディを組めるよう皆さんとともに最後まで頑張ります」と意気込みを語った。

 東野氏は「福山さんの悪党ぶりが今から楽しみ。有村さんの演技にも期待大。名コンビ誕生を心よりお祝いいたします」と早くも太鼓判を押している。公開は来年を予定。福山がどのような新時代のダークヒーローを生み出すか注目だ。