能登半島地震では、石川県穴水町のキノコ工場も大きな被害を受けました。奇跡的に残ったブナシメジを地元の人たちに味わってもらおうと8日、イベントが開かれました。

穴水町役場の駐車場には大勢の人だかりができました。

訪れた人「(何袋詰めた?)6つ!いっぱいでございます。ありがとうございます」

ブナシメジなどを生産、販売する長野県のミスズライフは、穴水町の能登工場が元日の地震で被災し、培養や生育に使う瓶およそ280万本が散乱しました。

しかし、奇跡的に生き残った菌を長野県に持ち帰り、生育テストを重ねた結果、うま味成分が通常の1.5倍も含まれるブナシメジが誕生しました。「奇跡のぶなしめじ」として穴水町の住民に振る舞うイベントが開かれました。

会場では、ブナシメジを使った特製の焼きそばのほか、詰め放題用として220袋分、およそ7キロのブナシメジが用意されました。

訪れた人「いろいろなことが今起きている中で、食品を配っていただけるということなので、少しでもおいしい料理を食べて元気出して行きたいなと思います」「助かりますし、こうやってたくさん人がいるとうれしいです。普段家にこもっちゃっているので。これはお鍋かな、きょうはお鍋で!」

ミスズライフ・平松壱晟さん「(ブナシメジの出荷が)11月くらいになってしまうところだったが、皆さんの協力があって、このようにブナシメジを提供できてみなさんの笑顔を見られるのは正直奇跡だと思っているので、名前の通りかなと思っています」

「奇跡のぶなしめじ」の詰め放題は、イベント開始からわずか30分でなくなる盛況ぶりでした。