東京工業大と東京医科歯科大が共同開発しているリハビリ支援用のアシストロボットを装着する東工大の学生(右は東工大の緒方大樹特任准教授)=今利幸撮影

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 東京工業大と東京医科歯科大が10月1日に統合し、東京科学大が発足する。

 科学大は医歯学と理工学が融合した「医工連携」で、新たな研究分野の開拓を強化する。

 医工連携の一つが、患者のリハビリを支援する「アシストロボット」の開発だ。東工大の工学研究者と医歯大の整形外科医が共同研究している。患者が装着型のロボットをリュックのように背負って腕を振ると、内蔵モーターが動いて歩行に適した腕振りのリズムを促す。

 医療現場のニーズと高度な製造技術が結びつけば、新産業の創出にもつながる。

 共同研究に参加する東工大の緒方大樹特任准教授(医療工学)は「科学大の誕生で開発スピードが圧倒的に速まる」と指摘。医歯大の中川裕介准教授(膝関節外科)は「革新的な治療法を生み出すチャンスが増える」と期待を高める。

 統合に先立ち、両大学は相乗効果が見込める37の共同研究に着手した。