(左から)久保史緒里、綱啓永、高橋克典

写真拡大

 夜ドラ『未来の私にブッかまされる!?』出演者会見が9月20日にNHK放送センターで開かれ、主演の綱啓永をはじめ、共演の久保史緒里(乃木坂46)、高橋克典、制作統括の村山峻平が登壇した。

参考:綱啓永、黒髪メガネでイメージを一新 単独主演作に「みんなが幸せになることが僕は一番」

 本作は、“未来”と“今”の自分同士の価値観が衝突しながら予想もつかない人生が切り拓かれるタイムトラベルドラマ。綱は社会人10年目を迎える市役所職員の五十嵐頼人、久保は頼人の恋人の筒井凜、高橋は頼人を揺さぶる“オジサン”こと30年後の頼人を演じる。なお、今回の会見はマスコミ向けの第1週試写会が行われた上で開かれた。

 綱は今回の作品がNHKドラマ初出演にして初主演となる。プレッシャーを感じていた綱だったが、顔合わせの際に村山から「緊張や失敗を恐れずに、現場に来ることを楽しみながら挑んでほしい」というニュアンスの言葉をもらい、そのことが今の綱の軸になっているという。現在も撮影は続いており、「最後まで全身全霊で五十嵐頼人を演じさせていただこうと思っております」と綱は挨拶する。

 人生の様々な選択の中で頼人の価値観が変化していくのと同じように、久保もまた現場で個性豊かなキャストに囲まれ、「私自身も影響を受けながら、楽しく撮影をさせていただいています」とコメント。

 高橋は、2022年度後期放送の連続テレビ小説『舞いあがれ!』でチーフ監督だった田中正が『未来の私にブッかまされる!?』で演出に入っており、その『舞いあがれ!』の流れからのキャスティングだと思っていると明かす。また、ドラマの魅力の一つに「チャーミングなイメージ」があるという村山の話を受けて、高橋は「お話がチャーミング。なんだかとってもかわいいんです。設定もかわいいし」と解説した。

 綱は頼人の役柄について、「夢と凜ちゃんに向かって、まっすぐ突き進む頼人が見ていて愛おしい」と話す。高橋とは同一人物を演じるということで、頼人としての何気ない癖を高橋と相談しながら撮影していると明かし、会見中も高橋の椅子の座り方を真似していると高橋本人を含め、マスコミ陣を驚かせた。

 久保は凜の魅力に「強さと凛々しさ」を挙げる。会見前日に第1週の映像を観たという高橋は、オジサンとしての役作りについて、「こうすりゃよかったなっていうのはなんとなく思いついたので、残りの撮影はそれで行きます」と宣言。「自分の過去を変えるつもりで来たら、自分も変わってたという。そんなのでいいのかなと。最終回に出てくるセリフがすごくいいことを言っていて、そうだったなと思うこともあるんですね」とも明かしていた。

 村山が綱と高橋について「ベストマッチング」と称賛するほどに、共演シーンの多い2人。撮影を重ねることで、綱は高橋に刺激を受け、さらに尊敬の念を抱いているようで、「30年後、克典さんのようなイケおじ……イケメンに成長できるなら僕はすごく嬉しいです」「『啓永、大丈夫か。疲れるよな。でも、それが主役の宿命だ』という言葉をいただいて。お芝居ではない面でも、克典さんには常に支えられています」と高橋とのエピソードを話す度に、高橋は「後でなんか奢るわ」「(スタッフに向けて)ジュース買ってきて」とすっかり上機嫌になっていた。

 綱の座長としての振る舞いについては、久保が「各部署いろいろな方々にコミュニケーションを取ってくださる方」と愛される座長であると話し、高橋は「空気清浄機みたいな人」と爽やかさで現場を明るくすると称賛していた。

 村山は今回の作品について、「思い悩む瞬間が誰しもにあるのではないかと思っていて、その時に寄り添えるドラマがあったらいい」と企画したことを話していた。『未来の私にブッかまされる!?』は10月7日よりスタートする。

(文=渡辺彰浩)