米倉涼子

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 シリーズは軒並み高視聴率。ドラマの決めぜりふ同様、まさに“失敗知らず”の米倉涼子(49)だが、主演映画「劇場版ドクターX」で一連のシリーズは見納めとささやかれている。気になる彼女の「今後」と選ぶべき「戦略」とは。

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 先月27日と28日、東京・六本木のシアターで行われたドラマ「ドクターX」(テレビ朝日系)のイベントには、米倉をはじめ内田有紀、岸部一徳などのレギュラー出演陣が勢ぞろい。同作の劇場公開が年末に決まったことを、大々的にアピールしたのだった。

 12年前の放送開始以来7シリーズで、平均視聴率は20%超えを連発。米倉演じる外科医・大門未知子を主人公にした医療ドラマは、女優としての彼女の評価を決定付けた。放送するテレ朝が開局65周年ということもあり、今回の映画化に際しては配給元の東宝も、人的資源と製作費を惜しみなく投入したという。

米倉涼子

綾野剛や伊東四朗もピンポイントで起用」

「海外ロケも行いましたから、試写を観た米倉も相当の手応えを感じています」

 と明かすのは、さる映画関係者。

「公式サイトでは発表されていませんが、レギュラー陣に加えて綾野剛や伊東四朗などのベテラン俳優もピンポイントで起用されています。主題歌の作詞作曲はYOASOBIのAyase、歌はAdoと豪華な布陣で、公開時期は年末ですから、お正月にかけて興行収入を伸ばす条件はそろっています」

 となれば、映画やテレビドラマの続編への期待も高まるが、ファンの間ではあらぬ臆測が生じている。

 そもそも、冒頭のイベントは視聴者への〈感謝祭〉という触れ込みだったが、そのサブタイトルが〈最初で最後のファンミーティング!〉と銘打たれていた。

 これをもって「ドクターX」シリーズも終了してしまうのでは……。そんな悲嘆の声が絶えないという。

「治療を受けながら……」

 芸能デスクによれば、

「すでに来年は、米倉が主演したプライム・ビデオ配信のドラマ『エンジェルフライト』の続編が放送される予定です。今年6月からNHK BSでも放送され好評を博しましたが、もともとはNHKの子会社が制作した作品。加えて同月、NHK朝の情報番組『あさイチ』で、彼女は難病である脳脊髄液減少症の治療を受けながら撮影をこなしたと告白し、視聴者から大きな反響が寄せられました」

 ヒット作の生みの親であるテレ朝よりも、最近はNHKとの距離を縮めているというわけなのだ。

「『ドクターX』の企画発案者である古賀誠一氏が会長を務める大手芸能プロ・オスカープロモーションから独立し、個人事務所を設立したことも影響していると思います。本来、女優が持病を明かすことは役作りにおいてはリスクですが、医療ドラマの主人公というイメージを払拭したい気持ちの表れでしょう」(同)

 とはいえ、今後も当たり役に恵まれる公算はあるのだろうか。

「同世代でドラマの主役を張っていた松嶋菜々子や篠原涼子は、とっくに脇役としての地位を固めています。主演作にこだわりすぎる戦略を取れば、結果的に自分の首を絞めることになりかねません」(同)

 ドラマ同様、今後の女優人生が大団円を迎えるか否か。その岐路に立っているのは間違いなかろう。

「週刊新潮」2024年9月12日号 掲載