ピカッと輝く「フォグランプ」一体いつ使うべき? 夜道で眩しい「迷惑ランプ」との声も! そもそも何を照らすランプなのか
何を照らすライトなの?
クルマのフロントには、「ヘッドライト」の他に「フォグランプ」という照明がボディ下部に付いたモデルも存在します。
しかしこのフォグランプは一体いつ使うべきで、そもそも何を照らすためにあるものなのでしょうか。
結論から言うと、フォグランプはその名の通り、霧(fog:フォグ)が酷いときや、豪雨など悪天候時に視界を改善するためのランプです。
【画像】「えっ…!」これが新しい光り方の「フォグランプ」です(16枚)
濃霧や猛烈な雨、雪などの状況では、通常のヘッドライトを使用しても光を反射してしまい、ドライバーの視界を妨げることがあります。
しかしフォグランプは、ヘッドライトよりも低い位置に取り付けられているため、下向きの光を広い範囲に拡散させて道路の表面を直接照らし、反射光を最小限に抑えて前方の障害物をより明確に認識できるようにします。
また、ドライバーの視認性を上げるのはもちろんですが、フォグランプには「他の走行車に自車を確認してもらう」という役割も存在。
霧や酷い雨によって自分が他の走行車を視認できないということは、逆に考えると、他の走行車からも自車が認識できない可能性があります。
たとえ自分が気を付けていても、相手が自車に気付かず衝突してくるというリスクもありますので、フォグランプを点けることで、他の走行車に気付いてもらいやすくなるというメリットが生じるのです。
そんなフォグランプは、適切に使用すれば非常に効果的な機能なのですが、夜間常にヘッドライトと共に点灯しているというのは、あまりよろしくありません。
そもそもフォグランプは、通常の運転条件で使用するものではないので、常に点灯していると対向車にとって非常に眩しく、迷惑になりかねません。
そのため、フォグランプは悪天候時にのみ使用することをオススメします。
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このように、使い方によって、より安全な走行を実現する機能であるフォグランプ。、
かつては装着しているクルマも多かったのですが、最近ではフォグライトが減少傾向にあるようにも感じられます。
この点について、神奈川県で40年以上にわたって自動車整備工場を営む整備士に話をうかがったところ、「近年はヘッドライトのLED化が進んで、より明るく照らせるようになったなど、クルマの照明器具の性能向上が原因でしょう」とのことでした。
また、「昔はファッションアイテムとしてフォグランプを装着する人も多かったのですが、最近は“別に付けなくても良い”と考える人が増えたようにも思います」という指摘も。
かつてはメジャーなオプション装備だったフォグランプですが、少し寂しいことに最近ではあまりポピュラーな存在ではなくなっているようです。