「本当に夢のような時間でした!」FANTASTICS・中島颯太が初の番組イベントでスキマスイッチとコラボ『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』
『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』2024.8.18.SUN 大阪市中央公会堂
8月18日(日)、大阪出身のFANTASTICS・中島颯太がFM802でDJをつとめる『DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE(以下、DYFF)』(毎週金曜20~21:00)が、初の番組イベント『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』を開催した。会場は大阪中之島(略すと中島!)にある、大阪市中央公会堂。ゲストにスキマスイッチと十明を迎え、ライブにトークにと、最高に贅沢であたたかな時間を過ごすことができた。
気持ち良く晴れ渡った夏空のもと、会場の大阪市中央公会堂には、中島の誕生日と初のイベント開催をお祝いしようと、チケットをゲットした幸運なリスナーが来場した。大阪市中央公会堂は国指定の重要文化財。1918年に竣工した重厚で美しい建物は、水の都を代表する中之島のシンボルとして多くの人々に愛されている。
会場の外には「この日を楽しんでもらいたい」という中島や番組スタッフの趣向が凝らされたブースがもりだくさん。キッチンカーやFM802と大阪・関西万博のブースをはじめ、FM802のグッズがもらえる「キックターゲット」も登場。大阪・関西万博の公式キャラ・ミャクミャクが遊びに来るサプライズも。
『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』
会場内に設置された、ラジオブースの中島と一緒に写真が撮れる「DYFF番組ゲストになりきり! フォトブース」とグッズ売り場&休憩スペースはチケットがなくても入場することができ、早い時間から大勢のリスナーが訪れていた。
イベントのキービジュアルを手がけたのは、大阪出身のイラストレーター・Rooo Lou。中島自身が好きでオファーしたところ、快諾だったそうだ。そんなRooo Louの可愛らしくもスタイリッシュなイラストを使ったグッズは大好評で、早々に売り切れるアイテムも続出していた。
『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』
中島の代名詞「ポジティブ」 ということで、グッズのひとつ「Positive Water Memo」は、水に浮かべると中島からの「ポジティブひとこと」が浮き出てくる仕様で、会場前のブースには色とりどりの生花が浮かんだ美しい水桶が用意されており、ファンは大切そうに1枚ずつ浮かべて写真を撮っていた。
定刻になり、いよいよイベントがスタート。『DYFF』の初回オープニングや豪華ゲストとのトークの一部がマッシュアップされた音源が流れ、お馴染みのジングルとともに舞台の幕が開くと、ステージ中央には椅子に腰かけた中島の姿が。2階席までパンパンに埋まった会場からは、悲鳴に近い歓声が上がる。
中島颯太
中島は「8月18日日曜日、時刻は4時を回りました。こんにちは、中島颯太です」とオープニングトークを進行。まずは『DYFF』をリアルに感じてもらおうということで、リスナーからのメッセージや番組コーナーをその場で行ってゆく。
スキマスイッチファンの友達と一緒に来場したリスナーからの「スキマファンに魅力が伝わる自己紹介を」というお便りには、「同じくスキマスイッチさんファンでございます。大阪府出身で、今日25歳になりました。ずっと音楽が大好きで、何より人が好きです。人が多いところも好きなので、今1番テンション上がってます。メンバーからは「おしゃべり小僧」と言われております」と自己紹介。
中島颯太
合間に曲も挟みつつ、続いては「ちょい未来の案件で、選択しなければならないこと」を中島が直感で選択する「FANTASTIC CHOICE」のコーナー。入場時に配られた納涼うちわの白面と黄色面のうち、自分が「こっち!」と思う方を掲げ、数の多い方を中島が判断して決めるという全員参加型だ。中島はリスナーとコミュニケーションを取りながら「今からでも日焼け対策をするか or 今年は諦めて小麦色になるか」「飼い始めた犬の名前はコロン or マロンどちらがよいか」「帰りのお弁当は肉 or 魚?」といったチョイスを、和やかな雰囲気で選んでいった。
中島颯太
そして中島自身の「FANTASTIC CHOICE」も実施。8月23日放送回の同コーナーでのキャラは「イケボ or タメ口どっち?」というもの。白と黄色がほぼ同数という結果に「むずー!」と頭を抱えた中島は「前半イケボ、後半タメ口」の折衷案で決定! 実際の放送の模様は、ぜひradikoのタイムフリーをチェックしてほしい。
続いて、やっちまったエピソードや気持ちが乗らないことなどを中島がポジティブ変換させ、凹んだ気持ちをジャンプアップさせる「ポジティブ変換」のコーナー。中島は「生きている中でポジティブを大事にしていて、自分のポジティブが有り余っているので、皆さんにお届けしてポジティブになってくれたらという想いで『DYFF』をやっております」と早速前向きな言葉を届ける。
中島颯太
「2学期が始まるのが憂鬱」というお便りには「僕はすごく学校が好きだったんですよ。嫌なこと以上に友達と会ったり楽しいことがある。だから楽しい方を探すと良いんじゃないかな。学校が楽しくなかったら、ラジオを楽しみにしたり、ライブに行きたいなという思いで頑張ってほしいと思います」とエールを送り、「『NAKAJIMA FES』が終わるのが寂しい」というお便りには「必ずまたやりましょう!」と次回開催に向けて意気込んでいた。
十明
後半はお待ちかねのライブパート。1組目は、現役大学生のシンガーソングライター・十明。中島は「楽曲を聴いた瞬間に、声やリズム感、全てに魅了されました。ライブを観させていただくのは僕も初めてなので、一緒に唯一無二の歌声に酔いしれましょう」と十明を呼び込んだ。
十明
柔らかい声で「初めまして、十明です。今日はよろしくお願いします」と挨拶した十明は静かに椅子に腰かけ、「Discord-disco」を奏で始める。ふわっとした雰囲気を纏っていたが、ひとたび演奏に入ると一瞬で空気が変化。ジャジーで大人っぽい歌声が会場に響き渡る。中島がひと聴き惚れした理由が即座に理解できた。揺れる波のような、囁く風のような歌声の中に感じられる芯の強さ。歌声とアコギ1本で会場を虜にしてしまう静かな迫力と表現力の高さに息を飲む。続く「僕だけが愛」の光が射すようなハイトーンボーカルには、思わず鳥肌が立った。ラストは「夜明けのあなたへ」。これまでで1番明るい歌声で爽やかに歌い上げ、短いながらも充実のライブを終えた。
十明、中島颯太
ステージに登場した中島は目を輝かせて「半端なくないですか!?本当に素敵な歌声でやられちゃいました」としみじみ感想を述べる。十明は「皆が優しい目で見てくれるから安心して歌えました」と笑顔を浮かべ、中島からの質問に答えていった。「弾き語りを始めたのは高1から、本格的に歌を始めたのは高2から」と言う十明に中島は驚き、「弾き語りがありえないぐらい上手い」と絶賛。番組にちなみ「今年ジャンプアップしたこと・したいこと」を聞くと、「今までは自分のためだけに歌を作っていたけど、誰かのために優しい曲や、励ます曲を作れるようになりたい。人前でも気持ちを届けられるようジャンプアップしたい」と回答した。
続いては、昨年デビュー20周年を迎えたスキマスイッチ。中島は「僕が子どもの頃、学生の頃からずっと支えられて、元気をもらっていた方々です。極上の時間を紡いでくださると思います!」と想いのこもった紹介でバトンをつなぐ。
スキマスイッチ
アロハシャツで登場した大橋卓弥(Vo.&Gt)と常田真太郎(Piano.&Cho)。中央公会堂でのライブはこの日が初めて。大橋が「『NAKAJIMA FES』開催おめでとうございます! 記念すべき第1回に呼んでいただいてありがとうございます!」と挨拶すると大きな拍手が会場を包み込んだ。大橋の力強いギターのバッキングから始まったのは、デビューシングルでありFM802 2003年7月度のヘビーローテーション「view」。会場の後ろまで一気に突き抜ける大橋の歌声に牽引されて、自然とクラップが発生。常田のピアノが入るとより音圧がアップ! 2番のボーカルアレンジは最高に大人っぽくてカッコ良かった。さすがの存在感だ。
スキマスイッチ
ふたりは802にはデビュー当時からお世話になった、と振り返り「(21年前にヘビロになって)未だにあの時聴いたよ! という人に出会ったりするから、相当(曲が)かかってたのかな(常田)」「もしかしたら(当時4歳の)颯太くんも聴いてくれてたかもしれない(大橋)」と笑わせ、「(来場者の中には)まだ生まれてない方もいらっしゃるかもしれないね。すごいことですよ(大橋)」と改めて21年というキャリアの長さを実感する。そして2005年リリースの大名曲「全力少年」へ。ポップスの力と積み重ねた経験値を感じるパフォーマンスで大盛り上がり。瞬く間に会場をひとつにした。
ここで、この日だけのスペシャルコラボ! 中島もカバーした「奏」を一緒に披露することに。呼び込まれた中島は「ヤバいぞ」と緊張と興奮が入り混じったような表情を浮かべる。常田のピアノ伴奏が空間を包み、大橋の豊かな歌声に続いて、中島の繊細で柔らかな歌声が響き渡る。タイプの違うふたりの歌声とハーモニーは心が洗われるようで、客席はすっかり聴き入っていた。常田の間奏も切なくノスタルジック。後半になるにつれてふたりの歌声はより力強くなり、双方の実力をビシビシ感じるエモーショナルな展開は、まさに極上。歌い終えた中島はホッとしたように笑顔を見せ、「本当に夢のような時間でした! ありがとうございました!」と深々とお辞儀した。
スキマスイッチ、中島颯太
トークパートで中島は改めて感動を口にしつつ、「4歳の頃から聴かせていただいてました(笑)」と乗っかって、爆笑の渦に巻き込んだ。大橋と常田が『DYFF』のゲストに登場したり、中島がスキマスイッチのYouTubeチャンネル「このヘンまでやってみよう」に2度出演したりと、徐々に交流が深まっていた双方はテンポ良くトークを展開。スキマのふたりももちろんだが、中島も持ち前のMC力と天然、関西人魂を存分に発揮して会場を湧かせていた。
スキマスイッチ、中島颯太
そして話題はYouTubeへ。『DYFF』ゲスト出演時から「一緒に何かやりたいね」と話していたことがキッカケで、中島が企画を持ち込み実現したそう。すると、企画のお礼と誕生日ということで、スキマスイッチから中島へサプライズプレゼント! 本気で驚く中島に贈られたのは、YouTubeで大橋と常田が着用している「どのヘン?」キャップ&Tシャツの色違い(中島のメンバーカラーの水色)。しかもなんと、デザインを考えたのはFM802 DJの中島ヒロト。中島は「やったー! めちゃめちゃ嬉しい!」と大喜びだった。最後に再び十明を呼び込んで、和気藹々と記念撮影。
3人を見送った中島は感謝を述べて、来場者へのサイン入りグッズのプレゼントを実施。「そ 8」「た 18」「F 25」という当選者の席番からは、番組スタッフの愛情と遊び心が感じられる。粋な計らいが素敵だった。
中島は「本当に素敵な方々に支えていただきながら、中島颯太という人生を生きることができております。心からありがとうございます。また必ず皆さんとお会いできる機会を作りたいと思っております。今後とも応援のほどよろしくお願いします!」と述べてステージを去った。
こうして『FM802 DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE NAKAJIMA FES』は大成功で終了した。中島と周りの人たちの空気感がそのまま表れたような、あたたかく幸せな空間に、来場者は大満足で帰路についていた。
取材・文=久保田瑛理 撮影=田浦ボン(FM802写真提供)