三人の俳優とピアノ、チェロ、バイオリンの旋律で描く、韓国発のミュージカル『ワイルド・グレイ』の日本初上演が25年に決定
2025年1月8日(水)~1月26日(日)新国立劇場 小劇場にて(大阪・高崎・愛知公演あり)、ミュージカル『ワイルド・グレイ』が上演されることが決定した。
2021年に韓国で開幕し、コロナ禍でありながらヒットを記録したミュージカル『ワイルド・グレイ』。韓国では早くも2023年に再演し多くの観客を魅了した本作が、根本宗子の演出で日本初上演する。
本ミュージカルは、三人の俳優とピアノ、チェロ、バイオリンの旋律で描かれる。キャストはチーム固定となり、ダブルキャストで、福士誠治(ロバート・ロス)、立石俊樹(オスカー・ワイルド)、後藤大(アルフレッド・ダグラス)、平間壮一(ロバート・ロス)、廣瀬友祐(オスカー・ワイルド)、福山康平(アルフレッド・ダグラス)の6名が出演。
根本宗子が個性豊かなキャストと創り上げる日本版ミュージカル『ワイルド・グレイ』を楽しみにしよう。
【ストーリー】
慣習と規範に縛られた19世紀末、ロンドン。
文学界の異端児 オスカー・ワイルド(立石俊樹/廣瀬友祐) は小説「ドリアン・グレイの肖像」を連載するが、美と若さのために魂を売り渡す青年ドリアン・グレイの物語は、時代に合わない破格的なテーマと内容で英国社会に衝撃を与える。議論と批判は収まらず、結局主人公のドリアンが死を迎えるという望まない結末で小説を出版する。そんなワイルドを支え続けるのは、友人であり支持者である ロバート・ロス(福士誠治/平間壮一) だった。二人が望んでいた自由が芸術の中でさえ挫折したその時、ドリアン・グレイにそっくりな青年 アルフレッド・ダグラス(後藤 大/福山康平) が現れる―
演出・上演台本 根本宗子 コメント
根本宗子
オリジナルのミュージカルを作りたい。
そう思い、ミュージカルについて深く学び始めたのは今から約六年ほど前のことでした。
それを現実にするまでの道のりはきっとずっと長く、未だ自分でも知らぬ劇作家としての未来がたくさん待っていると思っています。
と同時にオリジナルのミュージカルにチャレンジするためにはどこかのタイミングでミュージカルの演出にも何度かトライする必要があると心のどこかでわかっていました。
実はこれまでいくつかの作品のミュージカル演出に様々なタイミングでお声かけをいただいてきたのですが、自分の気持ちと作品とタイミングが合わさらず、これと思う作品に巡り逢うまで待とうと思っていました。自分の中で劇作と演出がどうしてもこれまではセットだったので、別の作家の方が書いたセリフを自分の言葉として演出できるくらいの想いが自分の中に持てる作品に出会わないとやってはいけないと思ってきました。
演出家という仕事も2025年で16年目。
新たなチャレンジをするのに相応しい頃だなと感じていたところに、『ワイルド・グレイ』のお話をいただきました。
まさか男性キャスト三人のみの演目が自分の元へやってくるとは夢にも思っていなかったのですが、いただいた台本を読んで「創作と孤独」の物語だと感じ、夢中で台本を読み進めました。さらに楽曲もとてもよく出来ていてこの作品が韓国でヒットした理由がよくわかりました。さらに、今回日本での上演にあたり、翻訳、演出は日本版として新たに創り上げることができるというお話を聞き、これはとても挑戦してみたいと強く感じ、二ヶ月ほどよく考えて「やります」とお返事をしました。
余談ですが調べていると、わたしオスカー・ワイルドと同じ誕生日ということがわかりました。なんだか強い縁を感じています。
ダブルキャスト、二組とも全く印象が異なる仕上がりになると思います。
キャスト、ミュージシャン、スタッフと丁寧な日本初演版を作っていきます。
ご期待ください。