延床面積20坪台で、寝室の広さはわずか4.5畳。子育て世帯が暮らすコンパクトな住宅事例を紹介します。現在、子どもが小さいので家族4人で寝ていますが、まったく問題なし。ローベッドとつっぱり棒タイプの照明を採用して、使い勝手にも満足しています。寝室をコンパクトにしたおかげでLDKが広くなり、納得の家づくりとなりました。

LDKのスペースを優先。寝るだけの寝室は4.5畳に

筆者は妻と子ども2人(4歳と0歳)の4人家族。2017年に工務店で注文住宅を建てました。予算の都合により、延床面積27.25坪のコンパクトな家に。

間取りを決めるときは、苦労しました。家族団らんの時間を充実させるために、LDKにスペースを割きたいと思うと、そのぶんどこか別の部屋を、狭くしなければなりません。そのときに目をつけたのが寝室です。

筆者が妻と1LDKのアパートを借りて暮らしていた頃、寝室は6畳の広さがありました。しかし、ベッド以外は小さなキャビネットがある程度で、6畳の広さを持て余していたのです。夫婦ともに自宅で仕事をすることはないので、寝室にデスクを置く必要もなし。

夫婦にとって、寝室は寝るだけのスペースがあればOK。そこで、寝室は4.5畳の広さがあれば十分という結論に至りました。

セミダブルベッドを2つ並べれば家族4人でも快適!

わが家は子どもがまだ幼いため、家族全員で一緒に寝ています。入居当初は夫婦ふたり暮らしだったので、ダブルベッド1台のみでしたが、現在は4人家族となったため、セミダブルベッドを2台並べています。

セミダブルベッドは1台で幅120cm、2台合わせると幅240cm。これだけ幅があるので、家族4人が並んでも、広々寝ることができています。

また、4.5畳の寝室にセミダブルベッドを2台並べると、部屋の両端の隙間がほとんどなくなります。

通常、幼い子どもがいる場合、ベッドからの転落を防止するために、ベッドガードなどが必要となります。しかし、部屋一面ベッドだと、転落する隙間も少ないため、安心して寝ることができています。

ウォークインクローゼットを設ければ寝室がすっきり

寝室の隣には、3畳のウォークインクローゼットをつくりました。ここに季節家電や服などがすべて収納できています。おかげで寝室に、ものがあふれることはなく、寝室がとてもすっきりしています。

4.5畳という限られた空間を、目めいっぱい利用できているのは、十分な収納を確保したことも大きいと思っています。

ローベッドを購入したので室内広々、子どもも安心!

4.5畳の寝室なので、背の高い家具を置けば、圧迫感が増してしまう可能性が。そこで、部屋の圧迫感を少しでも減らせるよう、ロータイプのベッドフレームを購入しました。

筆者が購入したベッドフレームは、床面からの高さが11.5cmの商品です。もっと低い商品もありましたが、筆者はロボット掃除機を使用するため、ロボット掃除機が通ることができる、この高さの商品にしました。

また、ロータイプのベッドだと子どもが万が一転落したときにも、ケガのリスクを減らすことができるので安心です。

つっぱり棒タイプの照明なら省スペースで設置が可能

4.5畳の寝室にセミダブルベッドを2台並べると、キャビネットやフロアランプを置くことは難しくなります。

わが家は天井照明に調光不可のダウンライトを採用しています。ですから、当初はフロアランプを置いて、光量を調整したいと思っていました。しかし、一般的なフロアランプは、倒れないように台座がついています。セミダブルベッドを2つ並べたわが家の寝室には、設置するスペースを確保できませんでした。

そこで目をつけたのがつっぱり棒タイプの照明です。

つっぱり棒なので台座はありません。そのためわが家の寝室でも、設置が可能です。また、フックなどさまざまな付属品もあるので、ランプや観葉植物などをつり下げることもできました。

4.5畳の限られたスペースでも、このような場所をとらないもの選べば、インテリアを楽しめます。

以上、わが家の寝室を紹介しました。打ち合わせ当初は先入観で「寝室は6畳必要!」と思い、少々不安でした。しかし、自分たちのライフスタイルを振り返ると、この選択は間違いなかったと思っています。

予算が限られ思い描いていた家が建てられない方や、土地の特徴などから間取りを決めるのに難渋している方の参考になれば幸いです。