若くして亡くなった仲間「彼がもう1回僕らを繋げてくれた」
【前編】では、振付師の視点から見た共演者についてトーク。
【動画】福澤侑＆皇希が振付担当！ミュージカルみたいな青春ドラマ
振付集団 REX結成のきっかけ
「青春ミュージカルコメディ oddboys」第5話より――福澤さんと皇希さん、そしてもうひとりのメンバーのDaikiさんは「REX」として振付師や演出家としても活動されています。結成のきっかけは？
皇希「少し経って、4人のうちの1人が亡くなってしまって。その時に、追悼じゃないですけど“3人で踊ろう”と。こうしてまた集まったからには3人でやっていくか、ということになったんです」
福澤「3人ともエンターテインメントが大好きだし、お互いの力量を認めているし、3人が集まれば300％の力が出せるだろう、と。それまではバラバラに活動していたので、彼がもう1回僕らを繋げてくれたところはありますね」
皇希「3年前くらいに『REX』と言う名前に改めて」
福澤「それまでも振り付けや演出のお仕事はそれぞれしたりしていたんですが、しっかり『REX』という名前を出してやっていくことにしました」
皇希「最近ようやくそれぞれ個人の仕事の仕方も見えてきて。それを踏まえてスケジュールを組んで3人で仕事するのが形になってきている段階ですね」
「青春ミュージカルコメディ oddboys」第5話より――そんなに長いお付き合いだったのですね。高校時代からの友達でもあり、共にお仕事もする仲間でもあるお2人、付き合いが深いからこそ知っているお互いはどんな人ですか？
福澤「皇希は、客観的に全体を見てくれるので、僕が熱い思いをぶちまけた時でも、皇希は『侑のやりたいことは分かった。そこに向かうためには、まずはここが壁になってくるよね』と冷静に分析してくれます。人付き合いもよくて、僕ら3人の中で皇希が一番人と向き合えるタイプ。僕は一応リーダーやらせてもらっていますが人と向き合うのが苦手なので、助けられています」
皇希「侑は、高校生の頃から、何かやろうとなった時に自然に先頭に立って必要なところを決めてくれる、スター性がある人ですね。侑もDaikiも、自分が持っていないものを持っている。お互いにリスペクトしているから一緒にいられるんだろうなと思います。僕もDaikiも自分1人でやっていけるタイプですが、“間違いなく、この仲間たちと仕事していったほうが面白いだろうな”と思えるので一緒にやっています。若い頃は、お互い文句もありましたが(笑)、もう気にならなくなりました」
「青春ミュージカルコメディ oddboys」第5話より――何だか家族みたいですね。
皇希「そうですね。友達というより、そっちのほうが近いです。『友達ですか？』と聞かれると、そうじゃないんだよなって」
福澤「うん。Daikiもきっと同じじゃない？ 友達以上。血が繋がってないけど家族みたいな感じですね」
REXとして目指す道
「青春ミュージカルコメディ oddboys」第1話より――今後、REXとしての夢や目標は？
福澤「たくさんあります。3人ともエンターテインメントが大好きなので、僕らを必要としてくれる方々がいたら嬉しいですし、そう言ってくださる方々の力になっていきたいです。REXにしか出せない色があると信じているので、僕らが作ったものを少しでも多くの方にいいなと思ってもらえるよう、これからもいろんなお仕事をしていきたいですね」
皇希「REXとしてようやく形になってきたところなので、これから1つ1つのお仕事を頑張っていく中で、さらに見えてくるものもあるだろうなと思っています。リーダーの侑は、『ショーを作りたい』と、ずっと言っていて。いろんな方々に協力してもらって、いつか実現できたら…って、これ言って大丈夫だった？」
福澤「全然、いいよ(笑)。言ったら実現させるしかないから、どんどん言って！」
皇希「よかった(笑)。僕らは、“来年はこれをやる”と明確に計画を立てるタイプではないですが、周りの方に恵まれていて、いろんな人が助けてくれて、自然と動線が出来ていくことが多いので、やりたいこともそうやって形になっていくのかなと思っています。そこに向けて、今は目の前の仕事を1つ1つ真面目にやっていきます」
「青春ミュージカルコメディ oddboys」第5話より次回の水ドラ25「青春ミュージカルコメディ oddboys」第6話は？
鴨志田（加藤和樹）の提案で、憐（岡宮来夢）たちミュージカル部は文化祭本番に向けて合宿を行うことに。一人五役演じられるのか、衣装や小道具など課題は山積み。
稽古中、大量のカレーを持った鴨志田がやって来る。カレーの誘惑に負けた部員たちは稽古を中断するが、翔舞（阿部顕嵐）は一人振付を考えていた。しかし、その様子はどこか具合が悪そうで…。
その後、泊まらず帰ると言い出す翔舞だが、その場に倒れてしまう。意識が遠のく中、過去のある記憶が思い出され…。
【プロフィール】
福澤侑（ふくざわ・ゆう）
1995年10月19日生まれ。愛知県出身。俳優、ダンサー、振付師・演出家、REXとしても活動。3歳からダンスを始め、2005年、劇団四季ミュージカル「ライオンキング」ヤングシンバ役でステージに立つ。ハイパープロジェクション演劇「『ハイキュー!!』“東京の陣”」、「進撃の巨人-the Musical-」、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stageなど数々の舞台や映像作品への出演、舞台Experimental Theater「結合男子」などでは出演に加えREXとして振り付けも担当。本作で共演の岡宮来夢のミュージカル BOOK OPERAクルム童話「ケリナツス 〜七匹目の仔山羊〜」の振付、阿部顕嵐主演の舞台「桃源暗鬼」でも振付を担当。10月には舞台「ハンドレッドノート」で自身初の舞台作品の演出を務める。
X：@fukuzawayuu
Instagram：@yuu_fukuzawa
皇希（こうき）
1997年4月29日生まれ。愛知県出身。俳優、ダンサー、振付師・演出家、REXとしても活動。幼い頃からダンスを始め、19歳の時には世界大会「World of Dance」で優勝。俳優としては、舞台「チア男子‼」、舞台版ドラえもん「のび太とアニマル惑星」、舞台「HUNTER×HUNTER」などに出演。振付師として、乃木坂46、AKB48、 7ORDER、 WATWING、原因は自分にある。らアイドルやアーティストの振り付けや、ミュージカル『刀剣乱舞』にっかり青江 単騎出陣、野外劇「ロミオとジュリエット イン プレイハウス」などの振り付けも手掛ける。
X：@koki_azuma
Instagram：@koki_azuma
（取材・文／高瀬純）
