今夏の来日は中心となったセビージャ。(C)Getty Images

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 報道通りの結果となった。

 スペインの大手紙『AS』は現地7月19日付の記事で、今夏にセビージャが予定していた日本ツアーの中止を報じていた。

 記事では「セビージャのプレシーズンにおける重要な予期せぬ出来事」と書き出し、次のように続ける。

「7月末に日本で開催予定だったツアーは、予定されていた親善試合2試合のうち1試合で出場できなくなったため中止となった。セビージャは7月30日に北海道コンサドーレ札幌と、8月2日にサガン鳥栖と親善試合を行なうことで合意していたが、いずれかの試合が不可能となりツアーは中断となる」

 また同日に現地メディア『EL DESMARQUE』も「セビージャの手に負えない理由でアジア遠征を中止」と報じ、キャンセルになった背景を次のように綴る。

「情報筋によると、ピミエンタのチームがこのツアーで対戦するライバルが、現在自国リーグの下位で戦っており、アンドレス・イニエスタを含むイベントの企画を担当するプロモーターに依頼したという事実によるものである。セビージャはすでに今回の遠征に合意した金額を支払っているが、詳細を知って状況を理解し、別の機会に日本に遠征して親善試合を行なうことを申し出た」
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 それから数日後の7月23日、札幌と鳥栖はそれぞれセビージャ戦の開催中止を正式発表。両クラブとも「主催のNSN社は、セビージャFC『プレシーズンジャパンツアー』の今夏の開催を断念し、延期することを決定いたしました」と伝えている。

 またNSN社も公式サイトで、以下のように説明している。

「この度『セビージャFCプレシーズンジャパンツアー』の延期を決定し、2024年〜2025年内の新たな日程での開催予定になりました事をお知らせします。

 これに伴い、今夏セビージャFCが予定していた北海道コンサドーレ札幌(7月30日)、サガン鳥栖(8月2日)との国際親善試合を断念し、『セビージャFCジャパンツアー』の新たな日程を模索する事になりました。

 今夏、セビージャFCの来日と札幌と鳥栖でのプレシーズンマッチを楽しみにしていたファンの皆様、各クラブのサポーターの皆様、また『セビージャFCプレシーズンジャパンツアー』の開催に向けて準備を進めていただいていた関係者の皆様には、深くお詫びを申し上げます。

 主催者として、現在の各クラブの状況等を多面的に考慮した結果、『セビージャFCジャパンツアー』の延期ならびに、今夏の札幌戦・鳥栖戦の中止という決断に至りました。この度の決断は簡単でありませんでしたが、我々は、このイベントの主催者として、最高の状態で皆様に楽しんで頂けるような興行を行うことが我々の使命だと考えております。各クラブのご理解・ご協力の下、今回の決定を受け入れていただきました。

 我々は引き続き、各クラブや関係者の皆様と良好な関係を保ち、改めて、ファンの皆様により楽しんで頂けるような国際親善試合の準備をしていくことをお約束します。なお、チケット代金の返金に関しては決定次第お知らせいたします。お手元のチケットは取り扱い決定まで大切に保管してください」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部