本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。今回はAmazonが展開するセキュリティブランド「Ring」を自宅に導入。防犯用や見守り用に活用すると思いきや…

 

「行き届いた(ゆきとどいた)生活」をしたいと思っている。「丁寧なくらし」のように、自分なりのテーマを持って世界観を作り込むまではいかないが、自分の住まいに気を配っている状態を作りたいと考えている。

 

最近、RingのIndoor Camをリビングダイニングに設置した。RingはAmazonが展開するホームセキュリティブランド。目的は部屋の状態を可視化するためである。とはいっても、我が家はペットを飼っていない。防犯のためでもない。1日を通してそこまで部屋の中に動きがあるわけではない。Ringがターゲットとしているところから外れているのだが、それでも導入を決めたのは「ダイニングテーブル」の状態を確認するためだ。

↑Ring Indoor Cam。4980円(税込)。手ごろな価格帯なのはさすがAmazon

 

我が家では娘がダイニングテーブルで勉強をする生活が定着している。勉強が終わるたびに現状復帰してくれるならありがたいのだが、そんなものは淡い期待。毎日、参考書とノートとタブレットとスマホスタンドが放置されている。グミの空袋がある日もあれば、数センチだけ中身が残ったペットボトルが倒れている日もある。帰宅してこの状態だと、心が少し折れそうになる。

 

心にヒビが入らないように導入したのがRingだ。使い方はシンプル。定期的にRingのスマホアプリから部屋の状況を確認。テーブルがとっ散らかっていて娘もいるなら、アラートを出す。テーブルがとっ散らかっていて娘がいないなら、覚悟を決める。ほとんどないが、テーブルが散らかっていない場合は、気分が軽くなる。要は、帰宅前にダイニングテーブルを含めたリビングの状態を把握しておくことで、心の準備をしておこうというものだ。

↑ある日の様子。この日は私が撮影を色々したこともあって、テーブルの位置が変わっているうえスキャナーやトースターが放置されている…

 

もちろん、メンタル以外の効用もある。仕事柄、取材先で機材を借りたり、持ち帰ったりするケースが多い。家で撮影を行い、当日か翌日朝に記事やコンテンツをアップすることもある。ブツ撮影はリビングダイニングで行っているから、ダイニングテーブルの状況は仕事の進捗にも関わる。時間の目処がつきやすくなり、帰ってからの作業が頭の中で整理されるのだ。(ちなみに、一応記しておくが、娘の勉強監視には使っていない)

 

我が家はいつもきれいなわけではないし、体系的に整理整頓されているわけでもない。それでもRingを一台導入すると、自分の目が届かないところが減って、行き届いた生活が開ける。こんな使い方をする人はきっと少数派だろうが、スマートホームはもっともっと自由であっていいのだと思った次第だ