会見する岡崎慎司(撮影・棚橋慶太)

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 サッカー元日本代表FW岡崎慎司(38)=シントトロイデン=が17日、都内で引退会見に臨んだ。今後は7月1日からシントトロイデンのアンバサダーに就任。クラブ経営にも関わることが発表された。

 プロとして19年間の現役生活に終止符を打ったが、「後悔だらけというか。目標を口にしたものはほとんど達成できていない。W杯優勝、北京五輪もそう。プレミアで2桁。セリエAでのプレーもできなかった。40までプレーというのも、W杯もワンチャンあると思っていた。ほとんど記憶に残っているのは悔しさ」と振り返ったが、「ただ、自分がここまで来られるとは想像していなかった」とも語った。

 3大会連続でW杯に出場し、2大会でゴールを決めた。レジェンドと呼ばれるにふさわしい活躍で、日本サッカー界に貢献した。

 今後についても言及。代表監督への思いを問われると、「自分の挑戦はそこで、W杯で優勝はプレーヤーとしては達成できなかった。監督としては、日本代表の監督をやりたい。W杯で優勝したい」と言い切った。

 セカンドキャリアのスタートもすでに切っている。「シントトロイデンさんのアンバサダーをさせていただく話もしたが、ヨーロッパで拠点を持っていて、ヨーロッパで戦う場がある、チャンスを持つことの重要さを日本のみなさんには知ってもらいたいし、厳しさを伝えて行くことは自分の役目だと思っている。サッカー選手として戦ってきたように、戦いの場がほしい。そうなってくると監督かなと」。

 続けて、「ずっとヨーロッパで監督したいとは考えていなくて、監督をするなら日本でと思っていた。選手の苦労はしっているだけに、環境に甘えてしまったらどんどん自分も、海外で味わってきた悔しさは忘れるだろうなと。まずは監督に向けて、この会見前にも1週間ぐらいイングランドでも講習を受けてスタートしている」と明かした。

 サッカー界の普及、発展へ環境整備にも力を注いでいきたい考え。「あとは10年前ぐらいからアカデミーをやっているが、ヨーロッパでの環境の多さを見て、日本もこうあってほしいと思った。アカデミーがいまアンダー8から18、トップチームまであって。ドイツのマインツ、バサラ・マインツで、仲間と一緒に挑戦したい。いま6部にいるけど、そこでトップチームの監督をやるのは決まっている。具体的にそこで始めるというのが、これからのセカンドキャリアでのメーンですね」とうなずいた。