“優勝候補”イングランドが白星発進！…ベリンガム弾でストイコヴィッチ率いるセルビアに辛勝
4大会連続11度目の出場で悲願の初優勝を目指すイングランド。今大会はハリー・ケインやジュード・ベリンガム、フィル・フォーデンら超豪華なスカッドを擁しており、データサイト『Opta』による優勝確率は「19.9％」にまで上るなど、優勝候補の筆頭と見られている。予選グループCでは6勝2分無敗という圧倒的な成績を残したものの、直近の国際親善試合ではアイスランドにまさかの敗戦。一抹の不安を払拭し、白星発進を飾ることができるだろうか。
序盤からボール保持率を高めるイングランド。右ウイング（WG）のサカがサイドに張る一方、左WGのフォーデンとトップ下のベリンガムは比較的自由に動き回り、シュートチャンスをうかがっていく。13分、カイル・ウォーカーのパスでDFの背後を取ったサカが、右サイド深い位置からクロスを供給。DFに当たって少しコースが変わったボールを、走り込んだベリンガムがヘディングで叩き込み先制に成功した。
1点ビハインドのセルビアは20分、敵陣内ボックス手前で相手のビルドアップを引っ掛け、ミトロヴィッチがフィニッシュに持ち込むも、強烈なシュートは枠の右へ。ミスからピンチを招いたイングランドは25分、トレント・アレクサンダー・アーノルドのボール奪取からカウンターを発動。サカのスルーパスに抜け出したウォーカーがボックス内右へ侵入し中央へ折り返したものの、味方が触れることはできず、ボールはゴール前を横断していった。
30分過ぎにかけてはセルビアもボールを保持する時間を増やし、最前列のミトロヴィッチとヴラホヴィッチを起点にチャンスをうかがう。しかし、デクラン・ライスやプレスバックしたベリンガムが堅実な対応を見せ、決定機は作らせない。追加点こそ奪えなかったものの、終始ゲームを優位に進め、前半を1点リードで折り返した。
後半立ち上がりはセルビアの鋭い出足が目立ち、何度か良い形で敵陣ゴール前に迫る。対するイングランドは右サイドのサカや流動的なポジションを取るトレント・アレクサンダー・アーノルドらが積極的にボールを引き出すも、決定機を作るまでには至らない。59分にはボックス内左へ抜け出したフィリップ・ムラデノビッチが中央へ折り返し、ミトロヴィッチが猛然と走り込んだが、ここはGKジョーダン・ピックフォードが落ち着いた対応を見せた。
60分過ぎからは両チーム共に次々とフレッシュな選手を投入。こう着状態が続くなか、77分には途中出場のジャロッド・ボーウェンが右から仕掛け、クロスにケインが頭で合わせたが、シュートはGKプレドラグ・ライコビッチのセーブとクロスバーに阻まれ追加点ならず。対するセルビアは81分、ヴラホヴィッチがボックス手前からミドルシュートを放つも、GKピックフォードがセーブ。その直後にはCKのこぼれ球を拾ったヴェリコ・ビルマンチェヴィッチが右足を振り抜いたが、叩きつけたボレーシュートはケインが頭でクリアした。
その後もセルビアがやや押し気味に試合を進めるも、イングランドも集中した守備で相手の攻撃を凌ぐ。試合はこのまま0−1で終了し、イングランドが白星発進を飾った。次節は20日に行われ、セルビアはスロベニア代表と、イングランドはデンマーク代表と対戦する。
【スコア】
セルビア代表 0−1 イングランド代表
【得点者】
0−1 13分 ジュード・ベリンガム（イングランド代表）
【スターティングメンバー】
セルビア代表（3−4−1−2）
GK：ライコビッチ
DF：ベリコビッチ、ミレンコビッチ、パブロヴィッチ
MF：ジヴコヴィッチ（74分 ビルマンチェヴィッチ）、ルキッチ（61分 ヨヴィッチ）、グデリ（HT イリッチ）、コスティッチ（43分 ムラデノビッチ）、M・サヴィッチ
FW：ミトロヴィッチ（61分 タディッチ）、ヴラホヴィッチ
イングランド代表（4−2−3−1）
GK：ピックフォード
DF：ウォーカー、ストーンズ、グエイ、トリッピアー
MF：A・アーノルド（69分 ギャラガー）、ライス、サカ（76分 ボーウェン）、ベリンガム（86分 メイヌー）、フォーデン
FW：ケイン
