ＳＮＳ型投資詐欺・ロマンス詐欺が急増…被害防ぐには？
ＳＮＳを通じて嘘の投資話を持ち掛けられるなどし、現金をだまし取られる詐欺被害が県内でも相次いで発生し、警察が注意を呼びかけています。ＳＮＳ上で著名人になりすます巧妙な手口。どうしたら被害を防げるのか対策などを聞きました。
ＳＮＳ上で投資家や著名人などをかたって投資に勧誘する手口の「投資詐欺」や、恋愛感情や親近感を抱かせた上で金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」。
ジャーナリストの池上彰さんをかたって投資話を持ちかけおよそ１千万円をだまし取ったとして警視庁などは２１日、中国籍の男を逮捕しています。
こうしたＳＮＳを悪用した詐欺の被害について、今年１月から３月末までに、全国の警察が認知した被害件数はおよそ２３００件、被害総額はおよそ２７９億８千万円に上りました。栃木県警によりますと、県内では今年４月末までにＳＮＳを悪用した投資詐欺やロマンス詐欺は１９件発生していて、被害額はおよそ３億３６００万円に上ります。
栃木県警察本部・生活安全企画課の福田亮課長補佐です。増加傾向にあるこうした詐欺に警鐘を鳴らします。
（県警察本部 福田亮課長補佐）
「今年に入って急増している手口。対策を県警察をあげて取ろうというところ。個人で投資を行う方も増え、その影響で（詐欺も）増えている」県内では今年、下野市の６７歳の女性が１億２３００万円余りをだまし取られる被害に遭いました。ＳＮＳ上にあった投資勉強会の広告から投資の専門家を名乗るＳＮＳアカウントに友だち登録を行い、その後、紹介されたアカウントのメッセージを信用し、金の取引の名目で指定された口座に２７回にわたり現金を振り込んでしまったといいます。
（県警察本部 福田亮課長補佐）
「（詐欺増加の）要因としてあげられるのは、手口が非常に巧妙だということです。（スマートフォンの画面に表示することで）預けたお金が増えているイメージを持たせるパターンもありますし、中にはお金を一部返すというものもある」ロマンス詐欺は突然メッセージが届き、やり取りを続けて信用させ、「あなただけに儲かる話を教える」などと甘い言葉で投資に誘う例もあります。
関西に住む５０代の女性と韓国人を名乗る男性のメッセージです。
インスタグラムのダイレクトメッセージに連絡が届き、やり取りを重ねるうちに仮想通貨の購入を勧められ、およそ６００万円をだまし取られたといます。こちらも「あなたのために用意した利益計画を大切にしてください」と特別感を出し、投資を勧める手口でした。
県警によりますと、幅広い年代が被害に遭っていて、SNS型投資詐欺の去年の被害者は特に４０代から６０代が多かったといいます。被害に遭わないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
（県警察本部 福田亮課長補佐）
１・どんなものであっても簡単に信用しない ２・知らない人にお金を振り込まない ３・情報を確認するまず本当かな？と疑っていただいて、いろいろな手法で確認してほしいです」
県警では、ＳＮＳ型投資詐欺、ロマンス詐欺の対策を強化するためプロジェクトチームを設置しました。プロジェクトチームではＳＮＳなどで注意を促すなど積極的な広報啓発活動を行っていくということです。
（県警察本部 福田亮課長補佐）
「警察は県民向けにいろいろな方法で注意喚起をしているので、県民の皆様にはそういったものを目にしてもらい、少しでも怪しい・変だと思ったら迷わず警察に相談してほしいです」
