Drawn to You!! vol.1 powerd by SPICE

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Drawn to You!! vol.1 powerd by SPICE 2024.0426(fri)渋谷STARLOUNGE

イープラスのエンタメ特化型メディアSPICEが贈る新企画、今ライブハウスで見ておくべき女性アーティストをレコメンドするイベント『Drawn to You!! vol.1 powerd by SPICE』が4月26日、渋谷STARLOUNGEで開催された。第1回目となる今回は、5月22日に3rdミニアルバム『spice “X”』のリリースと全国ツアーを控える3人組ガールズロックバンドTRiDENT、これまで数々のアニメ/ゲーム主題歌を担当し昨年9月に再活動を発表したシンガー西沢幸奏、『ラブライブ!スーパースター!!』Liella!のメンバーとして活躍する声優・結那のアーティストプロジェクトLustQueenという個性豊かな3組が出演。満員のフロアを前にエネルギッシュなステージを展開した。

西沢幸奏

西沢幸奏

トップバッターを務めたのは西沢幸奏。リズム隊に続いてギターを抱えた西沢がステージに姿を現すと、「かかってこいよ!」と荒々しい煽りとともに「Gray Blaze」からライブはスタート。早くもクライマックスのような盛り上がりを見せる観客に対し、タイトなバンドアンサンブルと刺々しいボーカルをストレートに届けていく。気づけばフロアにはモッシュピットも発生し、オープニングから最高潮と呼べる盛り上がりを見せていく。続く「Shark」で西沢が鋭いギターリフを奏でると、フロアからはクラップが自然発生。エモーショナルな歌声が会場中に充満するのに合わせて、ステージとフロアの一体感はさらに高まっていった。

西沢幸奏

西沢幸奏

西沢幸奏

「みんな、楽しもうね!」と簡単に挨拶を済ませると、西沢は新曲「ミカボシ」でライブを再開。アッパーな曲が続いた序盤から、ドラマチックなミディアムナンバーでライブの流れを変えていく。さらに、リズミカルなビートの「LIVE MEN HOLIC」ではギターを置いて、手にしたタオルを頭上に高く掲げ、オーディエンスと一緒にクルクルと回して高揚感も急上昇。「ものすごくたのしい!」と興奮気味に語る西沢だが、自身の原点となる楽曲「吹雪」を投入すると、観客の大合唱とともにフロアの熱量はさらに加速していく。最後はダンサブルな「The Asterisk War」でクライマックスを迎え、約30分におよぶ西沢のステージは終了した。

TRiDENT

SERINA(Ba&Cho)

NAGISA(Dr)

インターバルを挟んで、続いてステージに登場したのはTRiDENT。オープニングSEに乗せてメンバーが1人、また1人と登場し、3人が揃ったところでASAKA(Vo, G)のキラキラしたギターフレーズとともに「KICKASS」にてライブはスタートした。NAGISAの繰り出すパワフルなビートに、ASAKAとSERINA(B, Cho)は息の合ったハーモニーを乗せていくと、会場は早くも“TRiDENT色”に染め上げられていく。オーディエンスも先ほどの西沢のステージに負けず劣らずの盛り上がりで、彼女たちのパフォーマンスを歓迎。立て続けに披露された「RIDE ON」の冒頭でSERINAがクラップを促し、「腹から声出せ!」と煽ると観客の熱気は急上昇し、フロアは笑顔で満たされていった。

ASAKA(Vo&Gt)

TRiDENT

ASAKAが「このイベント、ほかの2組とも初めまして、このフロアにも初めましての方がいるかと思います。この機会をくださって、ありがとうございます!」とイベント出演への喜びを口にしたあとは、激しい中にも優しさ、切なさを織り込んだ「twinkle」で場の空気を一変。かと思えば、ダイナミックなアレンジのミディアムナンバー「NEO FUTURE」でエモーショナルさを演出するなど、曲ごとにさまざまな表情を見せる。そして、アッパーな「CRY OUT」ではオーディエンスのシンガロングとともにフロアの熱気が再加速。最後は5月22日にリリースされる最新作『spice “X”』から「be with you」をプレゼントし、圧倒的なステージを見事に全うした。

LustQueen

LustQueen

最後に登場したのは、この日が初ステージとなるLustQueen。神秘的なSEが流れる中、くぼたまりん(Dr)、Fami。(Ba)、ささきさくら(Gt)というサポートメンバーが次々とステージに立ち、最後に結那が姿を現すと会場の熱気は早くも急上昇。「LustQueenです。熱くなろうぜ、渋谷!」を合図に、「Changing future」からLustQueenの1stライブはスタートした。Liella!として大人数でステージに立つ機会は何度もあったものの、結那がバンドメンバーを背にひとりで歌う姿を見せるのは非常にレアな機会。にも関わらず、彼女は堂々とした佇まいを見せつつ、疾走感の強い楽曲に乗せて伸びやかな歌声を響かせる。さらに、曲のエンディングでは「皆さん、今日は最高に楽しんでいきましょう!」とメッセージを届けるなど、文字通り女王のような余裕を見せる一幕もあった。

LustQueen

LustQueen

1曲終えたところで、結那が「LustQueenのライブに来たことある人?」と問いかけると、初ライブにも関わらずフロアからは多くの手が挙がる。そんなアットホームなやり取りを交えながら、ライブはマイペースで進行。「Moonlight」ではオープニングから観客はカオスな様相を見せ、「My Answer」では緩急に富んだアレンジを前に爆発的に盛り上がる。そんな中で結那は所狭しとステージ上を動き回り、観る者を果敢に煽り続けた。その後のMCでは、この日のイベント会場である渋谷STARLOUNGEは彼女がかつて初めて足を運んだライブハウスであることを告げ、そんな思い出の地でLustQueenとして初ライブを行えることに喜びを隠せない様子。そして、観客1人ひとりに思いを馳せながら、バラードナンバー「カゲロウメモリー」で感情をたっぷり込めたボーカルを届けてくれた。最後の曲に入る前に、結那が観客とともにシンガロングの練習をすると、そのまま「皆さんの声を聴かせてください!」を合図にアッパーな「Ready, Steady, Go!」へ突入。息の合ったシンガロングも相まって、初ライブとは思えないほどの一体感を見せたLustQueenの初ステージは、大成功のうちに幕を下ろした。

個性的な3組の競演で、初回とは思えないほどの盛り上がりとなった『Drawn to You!!』。この後もこのイベントならではの組み合わせに期待したい。


取材・文=西廣智一 撮影=飛鳥井里奈

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