五輪出場の連続が9で止まった韓国に母国嘆き【写真:Getty Images】

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五輪連続出場は「9」でストップ

 U-23韓国代表は、現地時間4月25日に行われたU-23アジアカップ準々決勝インドネシア戦でPK戦の末に敗れ、ベスト8敗退でパリ五輪出場を逃した。

 ライバルの日本は同じ準々決勝で延長戦の末に勝利して五輪出場権獲得まであと1勝としただけに、韓国紙は「韓国と日本の明暗がまた分かれた」と取り上げている。

 FIFAランキング23位の韓国は同134位のインドネシアと対戦。前半15分に先制を許すなど、苦しいゲーム展開を強いられる。さらに、1-2とビハインドで迎えた後半21分、途中出場のFWイ・ヨンジュンがインドネシアDFジャスティン・ハブナーに対してチャージを仕掛けてイエローカードを受け、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入でオンフィールドレビューが行われると、一発退場に判定が変わって数的劣勢となった。

 それでも韓国は後半39分、FWチョン・サンビンがサイドから個人技で持ち込んでゴールネットを揺らし、2-2の同点に追い付く。後半アディショナルタイム8分に主審に執拗に抗議したファン・ソンホン監督がレッドカードで一発退場となったが、試合はそのまま延長戦に突入し、120分間で決着が付かずPK戦へ。互いに1人ずつ失敗し2周目の12人目までもつれたなか、失敗した韓国に対し、インドネシアは成功してPKスコア10-11で敗れた。

 韓国紙「スポーツ朝鮮」は「韓国と日本の明暗がまた分かれた」と見出しを打ち、「トーナメント初戦の運命は残酷だった。韓国は10大会連続の五輪進出が夢潰えた。一方、日本は8大会連続出場に一歩近づいた」と続けている。

「2024年のパリ五輪サッカー競技では韓国を見ることができない。韓国がサッカーで五輪の舞台に立ってないのは1984年大会以来40年ぶりだ。予見された惨事だけに、なおさら痛い。ユルゲン・クリンスマン監督の更迭が始まりだった。大韓サッカー協会は3月、タイとの北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選2連戦にファン・ソンホン五輪代表監督を緊急配置した。しかし、同期間に五輪代表チームも招集され、パリ五輪への切符が懸かっているU-23アジアカップをわずか1か月後に控えていた。特に、U-23アジアカップは国際サッカー連盟(FIFA)の拘束権がある大会ではないため、よりきめ細やかな準備が必要だった」

 韓国メディアは、ファン・ソンホン監督を急遽A代表兼任にさせたことを敗因の1つに挙げていた。(FOOTBALL ZONE編集部)