割り勘レース!? “スーパー耐久”が変わる!? 多くの仲間が参画! 新理事長・モリゾウの想いとは
スーパー耐久機構が6月から「一般社団法人 スーパー耐久未来機構」に変わる!?
2024年4月20日にスーパー耐久シリーズを運営する「スーパー耐久機構」は、新法人である「一般社団法人 スーパー耐久未来機構」に事業を承継する事を発表しました。
スーパー耐久機構(以下STO)は1991年の設立以来、スーパー耐久シリーズ(S 耐)を開催し、草の根参加型モータースポーツのカテゴリとして展開されてきました。
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また近年では、「ST-Q クラス(他のクラスに該当しない、STO が認めた開発車両)」を設置するなど、自動車メーカーや部品メーカーが技術開発の場として活用出来るような取り組みを行っています。
そうした中、スーパー耐久シリーズの価値を将来に渡って高めていくことが重要だとSTOは考えていると言います。
具体的には、シリーズを運営するSTOの体制そのものも強化していく必要があるということで新法人となる「一般社団法人 スーパー耐久未来機構」(以下STMO)に事業承継することになり、2024年5月末までに事業承継を完了させて同年6月から新体制による運営に切り替える事を予定です。
新法人では「1.カーボンニュートラルに資する活動として、新エネルギー車の走行やカーボンニュートラル出張授業などの社会貢献活動」、「2.草の根モータースポーツの楽しさを普及すべく、アジアなど新しい地域へ取組みを拡張」、「3.人材育成や地方創生に資する活動として、子供達にク ルマやモビリティの魅力を伝達」。
さらには「明るく楽しい未来のモビリティ社会づくりに貢献」という柱を掲げています。
今回、一般社団法人という形態になったSTMOですが、拠出者にはスバル、マツダ、トヨタという現在参戦している自動車メーカー、またサプライヤーのデンソーやアイシン、アフターパーツメーカーの小倉クラッチ。
保険会社の三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険などの名に加えて、現在スーパー耐久のシリーズスポンサーとなるエネオスやブリヂストンの名も連なっています。
そして理事にはモリゾウ(豊田章男氏)が就任。今回のSTMO設立について次のように話しています。
「スーパー耐久に込められた大切な想いが2つあると聞いています。
ひとつ目は『草の根の参加型レース』であり参加者それぞれが負担する『割り勘レース』であるということ。
もうひとつが『開発を通じて自動車産業の発展に貢献する』というものです。
2020年にカーボンニュートラルという言葉が出てくると「ST-Qクラス」が出来ました。
ST-Q はその後どんどん広がり、水素エンジンを中心に「水素をつくる仲間」「はこぶ仲間」が出来ました。
その他「バイオディーゼル」「カーボンニュートラル燃料」といった燃料技術も。
さらには自動車メーカーの輪も「スバル」「マツダ」「ホンダ」「日産」と広がってます。 S 耐の時だけサーキットが自工会だったり、技術見本市のようでした。
今回、STOの桑山さんから『参加チームやファンの皆様に未来をお見せしたい。そのためには体制を強化する必要がある』と相談を受けました。
当初は自動車メーカー連合で引き受けるという案も出ましたが、メーカーが前面に出るのではなく、業界 550 万人みんなで作っていくレースすることが大切だと思い、『この指とまれ』と色々な人に話した結果、今回の各社が手を上げてくれたというわけです。
新しい団体名の『スーパー耐久“未来”機構』の略称には未来の『M』を入れてSTMO としました。
このMは自動車産業にとって『こんなにも素晴らしい場をつくってくださった創始者へのリスペクトの気持ち』も込めさせていただいております」
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なおレース運営は、現STOの体制を引き継いで運営していくとしており、副理事にはこれまでもスーパー耐久を牽引してきた桑山晴美氏が就任します。
桑山晴美氏は「約30年スーパー耐久を続けて、守ってきましたが、スーパー耐久シリーズの価値を将来に渡って高めていく為には体制そのものも強化していく必要があると考えました」と語ります。
そして、この話は2023年頃から動き出したと言い、参加企業についてはST-Qに参戦するスバルやマツダはすぐに賛同し、その他の企業も続々と参加し、このカタチとなったようです。
なお新体制でのモリゾウさんの役目は、日本そしてアジアのモータースポーツを欧州につなげていくこと、そして日本にある「スーパーGT」「スーパーフォーミュラ」そして「スーパー耐久」という3つのカテゴリを仲良く盛り上げていくということがあるようです。