夏に向けてブームの予感!いちご飴が進化した新感覚スイーツ「アイスタンフル」って?

写真拡大 (全7枚)

クックパッドでは毎年、翌年にブームになりそうな料理や食材を選出する「食トレンド予測」を発表しています。今回は「食トレンド予測2024」ではお伝えしきれなかった、2024年上半期の食トレンドをタイムリーにお届けします!

2024年、注目集まる!韓国のスイーツ「タンフル」って?


昨年に引き続き、2024年もSNSや動画メディア上で韓国発のスイーツの情報が広まり、日本でもムーブメント化する動きが活発です。最近韓国では「タンフル」というスイーツが注目されているそうですが、みなさんは見たことがあるでしょうか?

タンフルのルーツは、中国の伝統的な菓子「サンザシ飴」。酸味と甘みが特徴の山楂(サンザシ)を串刺しにして、薄い飴の層でコーティングしたもので、長い歴史を持つお菓子なんですよ。




元町・中華街では今でもサンザシ飴が買える(編集部撮影)

この伝統が韓国に伝わり、季節のフルーツを使った独自のスタイル「タンフル(フルーツ飴)」に進化しました。日本でも女子中高生を中心にブームが広がり、2019年には「いちご飴」の専門店が登場。コロナ禍ということもあって、映えて手軽に作れる「フルーツ飴」を作る動画がSNSに多く投稿されました。

現在では、屋台や専門的などさまざまな場所で、タンフルを楽しむことができます。

韓国グルメライターが見た「タンフル」


では、実際に韓国では、タンフルがどのように親しまれているのでしょうか?

韓国でのタンフル人気について、実際にタンフルを韓国で食べたという韓国グルメ・トラベルライターのyuukaさんに聞きました。

ーyuukaさんはどのような場所でタンフルを楽しみましたか?また、どんなフルーツが入っていたかも教えてください!

この投稿をInstagramで見る

Aki(@aki6282)がシェアした投稿

yuukaさん:「釜山の海雲台にある『王家タンフル』というお店で食べました。いちご、みかん、シャインマスカットやブラックサファイア(ぶどうの品種)などのフルーツを使ったタンフルや、それらをミックスした商品があり、それぞれのフルーツのジューシーさと、飴のカリカリ感との組み合わせが絶妙でした。」

ーフルーツと飴、異なる食感と甘さのハーモニーが楽しめるスイーツなのですね!種類もたくさんでおいしそうです。

次に韓国でのタンフルの販売状況について教えていただきました。

yuukaさん:「王家タンフルは街中でよく見かけますね。500店舗近くあると聞いています。タンフルは昔からあるスイーツですが、最近はYouTubeのASMR動画の影響で、タンフルの屋台も増えました」

ー韓国ではタンフルのお店や屋台がたくさんあって、身近に感じる存在なのだそう。具体的には、どのような方が購入しているのでしょうか?

yuukaさん:「かなり甘い食べ物なので、特に子ども〜20代前半の若者層に人気が出ているようです。日本人観光客にも人気がありますが、こちらは世代を問わず食べられています。見た目が鮮やかなので、写真に写したくなるのでしょうね」

ー色とりどりのスイーツが使われているタンフルは、旅先で目にしたら写真におさめたくなりますね。yuukaさんがタンフルを「流行っているな」と感じたエピソードも聞きました。

yuukaさん:「韓国では『ランチにマーラータン、食後にタンフル』を意味する「マーラータンフル」という流行り文句があり、さらには辛いものを食べた後に甘いデザートを楽しむ『食後糖』という言葉も生まれています。」

マーラータンは、花椒や唐辛子が入った辛いスープの中華料理のこと。コロナ以前に韓国では中国料理がブームとなり、今では日常的な料理として定着しているそうです。そのような状況から自然とこれらの言葉が生まれたのではないかとyuukaさんは言います。

マーラータンで舌がしびれるような辛さを楽しんだあとに、タンフルで口直しするのが流行しているんですね。辛い料理のあとだと、タンフルの甘さをより強く感じそうです。

パリパリ音にゾクゾク!食感を楽しむお菓子


カラフルなフルーツを飴の中に閉じ込めた「タンフル」は、見た目のカラフルさとともに、食感も特徴的なお菓子です。

タンフルをかじると外側の飴がパリッと割れ、中からジューシーな果汁がじゅわっと溢れ出ます。この食感は、聴覚や視覚をゾクゾクと刺激する「ASMR動画」で特に人気を集めていて、日本では動画サイトやSNSを通じて、タンフルファンが急増しているんです。

一昔前に流行った「音フェチ」の文化と相まって、タンフルの「パリパリ」と「ジューシー」な食感が、味だけにとどまらない新感覚の楽しみを提供してくれているんですね。

夏に向けてさらに進化!つめた〜い「アイスタンフル」


常温や冷蔵で販売されていることの多い「タンフル」ですが、暑い夏に向けて、タンフルを冷凍させた「アイスタンフル」が注目されています。編集部もさっそく都内の韓国惣菜や食品を扱うお店で購入して食べてみました!

店員さんがアイスボックスから取り出したアイスタンフルを受け取る際、「3分ほどおいてから食べると食べやすいですよ」と言われたので、待つこと3分。

アイスタンフルから外装を取り出すと、なんとオブラートに包まれています!外装のビニールとタンフルがくっつかないようにするための一工夫のようですね。
このまま食べても良いですが、オブラートが気になる人はフルーツからはみ出た部分を先に取っておくと食べやすくなりますよ。

ひとくちかじると、パリッ!シャリッ!という食感。通常のタンフルを凍らせることで、食感がさらに進化。凍った飴の層はパリパリ感がより強まり、中のフルーツは冷たくて爽やかな口当たり。うだるような日本の暑さをやわらげてくれるスイーツになること間違いなし!

暑い中で食べ歩いても、アイスクリームのようにダラダラと溶けて手を汚す心配がなく、観光や音楽フェス、お祭りなど、夏のレジャーにぴったりのスイーツです。

クックパッドのレシピで「タンフル」の手作りを楽しもう


タンフルは、フルーツと砂糖があれば作れるシンプルなお菓子。特別な食材や道具がいらないので、家庭での手作りも楽しめます。この手軽さで、今後さらにタンフルファンが増えていきそうですね!

クックパッドでは、早くも「アイスタンフル」のレシピが投稿されています。お好きなフルーツを用意して、手作りタンフルを味わってみてはいかがでしょうか。

飴をかけたら凍らせるだけ簡単


カリカリ♪アイスタンフル「いちご飴」

by ♪♪maron♪♪

冷凍してパリパリになった飴といちごの甘酸っぱい風味がやみつきの美味しさ!お好みで練乳をかけるとこれまた美味しい!

焼き芋のアイスタンフルが新しい


アイスタンフル。文旦・金柑・コグマ

by sweeterm

フルーツと焼き芋で(大学芋みたい)冷やしタンフル。冷凍してパリパリ感増し増し。ひんやりスイーツ。失敗の記録として

ブームを先取り!タンフルを一足先に楽しもう


韓国で人気のタンフルは、見た目も楽しく、味わいも満足のスイーツで、おやつや食後のデザートに最適です。気温が上がる季節に向けて、アイスタンフルも気になりますね!

日本でもタンフルが食べられるお店がじわじわと増えているので、見かけたらぜひ食べてみてくださいね。待ち切れないという方は、手作りタンフルでブームの味を先取りして楽しみましょう!

取材協力


韓国グルメ・トラベルライター yuuka