雷句誠さんのX(@raikumakoto)より

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2024年2月12日、「金色のガッシュ!!」などで知られる漫画家・雷句誠さんがXで小学館の漫画雑誌「プチコミック」公式サイトに掲載された声明に言及した。

雷句さんは「このコメント文による良かったところは、芦原先生の良い人柄や性格などを正しく伝えたところです。それ以外はスミマセンが、相変わらず事件は闇の中という感じです」などと評価。声明では編集者の後悔もつづられたが、「その情に訴えるコメントで肝心な部分を誤魔化しているようにも見えます」とも指摘した。

芦原さんの良い人柄や性格を伝えた以外は「相変わらず事件は闇の中という感じ」

ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが急死したことをめぐり、2024年2月8日、同漫画を連載していた小学館の漫画雑誌「プチコミック」の公式サイトとXが「第一コミック局編集者一同」としてコメントを発表した。コメントでは、「当然守られてしかるべき原作者の権利を主張された芦原先生が非業の死を遂げられました」とし、「著者の意向が尊重されることは当たり前のことであり、断じて我が儘や鬱陶しい行為などではありません。守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない。私たち編集者がついていながら、このようなことを感じさせたことが悔やまれてなりません」としている。

雷句さんは「このコメント文による良かったところは、芦原先生の良い人柄や性格などを正しく伝えたところです。それ以外はスミマセンが、相変わらず事件は闇の中という感じです」と指摘した。

続けて「芦原先生がブログでドラマの脚本家とのやり取りを告発してから、何故か突然そのブログやXのポストを消して、自殺に至った経緯、その『何故か』が解りません。闇の中です。それがわからないと、これから同じ事件が起こらないために出版社が作家を守るために何をするのかも解りません」と強調した。

「自殺に至った経緯は『表に書けない酷いことが起こった』としかとれません」

「私はこのコメント文を読んで、自殺に至った経緯は『表に書けない酷いことが起こった』としかとれません。
あのコメント全文では、何と言うか、編集者達の後悔などを沢山書いていましたが、言ってしまえばその情に訴えるコメントで肝心な部分を誤魔化しているようにも見えます」

さらに「多分漫画家さん達の不安は取れないでしょう。もちろん私も同じで、これから自分の漫画をメディアミックスしようとする時に『メディアミックスをしない方が平和に漫画を描ける』との選択も大いにあります。少なくとも100%安全な契約書が確認できない限りは動かないでしょう」と今後のメディアミックスにも言及した。

「出来れば日本テレビの方でも事情を説明して欲しいのですが、絶対に出そうも無いですね。小学館ももう触れないのでしょう」と諦める気持ちもあらわにした。

「私ももうXでこの件に触れないかと思いますが、漫画家さん達が抱いた恐怖は消えないですよ。自分だけでなく、きっと、すべての漫画家さん、もしかしたら小説家さんも同じだと思います。仕事相手に対する信頼が消えたら、もうその事業は縮小し続けますよ」と警告した。