生成AIはビジネスチャンス!EY『2024年におけるテクノロジー企業のビジネスオポチュニティ・トップ10』を発表
■EYパルテノン、グローバルTMTリーダーであるOlivier Wolf氏のコメント
「AI関連のM&Aには規制上のハードルがあるにもかかわらず、大きな可能性が残されています。現在多くのテクノロジー企業がプラットフォームビジネスを営んでいるということは、既存のAIエコシステムに基づくビジネスモデルを持つ魅力的な企業が今後たくさん現れるということです。企業が事業を拡大する最適な方法は、中小規模の買収と企業投資とパートナーシップをうまく組み合わせることで、新しいプロポジションを迅速に開発・展開するために必要な知的財産や必須スキルを外部から自社に取り込むことです」
■サプライチェーンの多様化
今回のランキング4位には、新興市場での新たなサプライチェーンを確立するオポチュニティが入った。サプライチェーンのデカップリングリスクは、特にハードウェア志向の企業には依然として存在しており、半導体などのサブセクターでは、地政学的な混乱を緩和する方法でサプライチェーンを再編する競争が進行中だ。本調査では、インドやASEAN諸国※3 などの新興市場で事業を展開し、貿易摩擦にさらされる地域から離れた場所で事業を拡大するという新たな傾向が強く示されている。
※3 東南アジア諸国連合(シンガポール、ベトナム、マレーシア、フィリピンを含む)
データセンターのエネルギー効率を優先することが、今回のランキングでは8位に入っている。LLMのトレーニングやインテリジェントシステムの実行に膨大な処理能力が必要とされることから、データセンターのエネルギー使用量が急速に増加することが予想される。実際、本調査は、2027年までにAIがオランダ一国と同じ量の電力を消費する可能性があることを強調しており※4 、企業がエネルギー機器メーカーと協力して、データセンターに電力を供給する革新的な方法を開発し、短期的にも長期的にもコストを削減することで対応することを提案している。
※4 de Vries, 「The growing energy footprint of artificial intelligence」、Joule、2023年
■EY Japan テクノロジー・メディア & エンターテインメント・テレコムリーダー 兼 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 コンサルティング・マーケッツリーダーでありパートナー 尾山 哲夫氏のコメント
「コロナ禍と地政学的な不確実性の中、テクノロジーの指数関数的な発展によりAIを活用する社会というものが現実的なものとなってきました。AIにより『社会の在り方」を変えうることは、社会で一定のコンセンサスを得ており、今後は企業がどのような思想とアプローチで自らのビジネスに生成AIをインストールしていくかについて意思決定していく必要があります。企業の次のチャレンジはAIによる『顧客の創造」と『商品およびサービスの開発」をタイムリーに実現することであり、そのための新たなオペレーションモデルへのトランスフォーメーションが企業のCxOの最大の責務であると考えています。競合他社に対する競争優位を確立するためには生成AIの可能性を理解して自社のビジネスに速やかにインストールすることが重要です」
※本ニュースリリースは、2023年12月7日(現地時間)にEYが発表したニュースリリースを翻訳したもの。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先する。
英語版ニュースリリース:
Tech industry outlook brighter than 12 months ago, with GenAI emerging as top opportunity for 2024
https://www.ey.com/en_jp/news/2023/12/tech-industry-outlook-brighter-than-12-months-ago-with-genai-emerging-as-top-opportunity-for-2024