声を捨てた青年・蒼と、目が不自由になった音大生・美夏の“世界でいちばん静かなラブストーリー”『サイレントラブ』が1月26日(金)に公開。美夏が通う音楽大学の非常勤講師で、名門家庭出身のピアニスト・北村悠真を演じた野村周平さんには、役作りから役を引きずらないワケ、同級生である山田涼介さんとのエピソードまで語ってもらった。続けて、GetNavi web恒例の今ハマっているモノについて聞く。

 

「モテるためじゃなく、人間磨きの努力をしている」

 

──野村さんといえばバイクや車好きで知られていますが、ズバリ今ハマっているものはありますか。

 

野村 バイクと車は相変わらず好きだし、少し前から釣りにハマっています。革靴も大事にしていてちゃんと磨いたり、昔のではなく今のLEVI’Sを買ったりもしています。多く持っているわけでも、高いモノを買っているわけでもないですが、服や靴は大事にしますね。やっぱりモノは大事にしなきゃね。

 

──幅広くモノを大事にされているのですね。今、特にハマっているコトは釣りでしょうか?

 

野村 いちばんは釣りかな! コロナ禍をきっかけに始めました。基本船釣りなので、海に出られると気持ちいい。そして魚との勝負! 生死の戦いをしているんですよ。こっちもリスペクトを込めて、釣ったあとにいただきます。食べられる魚、食べられる量しか釣らないです。

 

──どのような魚と戦っているのでしょう?

 

野村 マグロですよ! マグロからアジやタコまで、大きい魚から小さい魚まで。やっぱりおいしいですもん。そして自分でさばくのが大事! 包丁も数本持っています。

 

──包丁まで揃えられたのですね。今はどのような包丁を使われているのでしょう?

 

野村 出刃包丁、刺身包丁です。まだ3本くらいしかなく、四角い中華包丁もほしいですね。そうだ、これから「包丁いっぱいほしい!」って言おう。プレゼントしていただくなら、服のように選んでいただくのが難しいモノより、消耗品の包丁やまな板、調理器具や圧力鍋がほしいです(笑)。

 

──調理器具や圧力鍋ということは、魚をさばくだけではなく、料理もされるのですね。

 

野村 この前は友達が鯛を釣ってきてくれたので、アクアパッツァを作りました。鯛を塩漬けして、水を抜いて、深めのフライパンに、オリーブオイルとにんにくと、トマトとあさりを入れて。美味すぎてびっくりした!

 

──本格的ですね!

 

野村 “本格的”じゃないんです、これが“普通”なの。本格的とか最高級とか言った時点で、本当にそうなっちゃうじゃないですか。違う違う、これが普通なんだって。

 

──なるほど。こうした料理をすることは、野村さんにとって普通だと。

 

野村 でも料理できるようになっちゃったら俺、モテまくりだな……(笑)。「車やバイクに詳しくて、アメ車やハーレーに乗っていて、やんちゃなのに小説も読んで映画も観て、えぇっ その上料理もできるの かっこいいいい!」って、そりゃ全員俺のこと好きになっちゃいます。日本男児、誰も勝てないよ俺に! モテるためじゃなく、人間磨きの努力をしているので。

 

──(笑)。料理を始めたのは、モテるためではないんですね。

 

野村 モテるためではない! ただ魚釣りを始めたから、料理が始まったんです。魚を釣って毎回居酒屋に持って行くのは面倒くさいし、居酒屋も迷惑でしょう。じゃあどうやってその釣った魚をおいしく食べようかなと考えると、自分で三枚おろしをしようってなって、それには包丁が必要だな、調味料にもこだわったほうがいいなってなりますよね。

 

──筋道を立てて考えた結果、たどり着いたと。

 

野村 はい。筋はしっかりと通すタイプなので。筋が通っていないことは大嫌いです。俺は義理、人情、筋ですから。

 

──漢らしいですね!

 

野村 でもキュートで生きています。「いえーい(ピース)」ってすぐにできます。

 

──『クロちゃんずラブ〜やっぱり、愛だしん〜』のクロちゃん役が話題になったように、演じられる役も幅広くて驚かされます。

 

野村 よく言われますけど、役者なら全員やればできますよ。俺でもできるんですから。この世界は、俺よりも才能あふれている人ばかりなので。それからよく「次はどんな役がやりたいですか?」って聞かれますけど、やりたい役なんてなくて、何でもやるんです。その質問は禁止にしたほうがいい、俳優はみんな思っているんじゃないですかね(笑)。

 

映画『サイレントラブ』

1月26日(金)全国公開

 

(STAFF&CAST)
出演:山田涼介 浜辺美波 野村周平/吉村界人 SWAY 中島歩 円井わん 辰巳琢郎/古田新太
原案・脚本・監督:内田英治
共同脚本:まなべゆきこ
音楽:久石譲
主題歌:「ナハトムジーク」Mrs. GREEN APPLE
公式サイト:https://gaga.ne.jp/silentlove/

 

(STORY)
声を捨て、毎日をただ生きているだけの蒼。ある日、不慮の事故で目が不自由になり絶望の中でもがく音大生・美夏と出会う。何があってもピアニストになるという夢を諦めない美夏に心を奪われた蒼は、彼女をすべてから護ろうとする。だが、美夏に想いを伝える方法は、そっと触れる人差し指とガムランボールの音色だけ。蒼の不器用すぎる優しさが、ようやく美夏の傷ついた心に届き始めた時、運命がふたりを飲み込んでいく──。

 

撮影/映美 ヘアメイク/矢口憲一(駿河台矢口) スタイリスト/清水奈緒美