フルトンにTKO勝利した井上尚弥【写真:荒川祐史】

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井上尚弥が大興奮した瞬間とは

 ボクシングの2階級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が“年間祝福賞”にノミネートされた。米興行大手・トップランク社が動画を公開。米実況も「これは偉大」と叫んでいたが、井上本人も「だから爆発的になった」と振り返るシーンが選出された。

 興奮せずにはいられない瞬間だった。7月のスティーブン・フルトン(米国)戦。井上はコーナーに王者を追い詰め、滅多打ちにした。8回TKO勝ち。新王者はコーナーによじ登り、ポストに拳を叩きつけた。陣営と抱き合い、リングから客席に向かって絶叫。米実況が「イノウエがやってきた! 凄いパワーだ!」「これは偉大だ」と伝え、会場も熱狂に包まれた。

 動画を公開したトップランク社公式Xは、文面に「トップランク社のファンアワードであるセレブレーション・オブ・ザ・イヤーのノミネートを紹介」と記して投稿。デビン・ヘイニー対ワシル・ロマチェンコ戦など4試合をピックアップし、X上で投票を呼びかけた。

 井上はフルトン(米国)戦でWBCとWBOの王座を奪うと、今月26日にマーロン・タパレス(フィリピン)を10回KOで破り、2階級4団体統一の偉業を達成。フルトン戦ほど感情を露わにせず、やや淡々とした様子だった。

 2試合の喜び方の違いについて、27日の一夜明け会見時に説明。「(タパレス戦は)10ラウンドまで行って、このまま楽に進めればポイント的に勝てると思っている中、やっぱりKOで勝ちたいと思っていた。倒し切ってホッとしていた感じです。フルトン戦は突如現れたチャンス。だから爆発的になった。(タパレス戦は勝利が)そろそろ見えていてああいうフィニッシュだった」と明かしていた。

(THE ANSWER編集部)