世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥【写真:荒川祐史】

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リング誌PFP評議員の会議に登場

 世界で最も権威あるボクシングの米専門誌「ザ・リング」は12月29日(日本時間30日)、階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」最新版の議論内容を公表し、2人の日本人が登場した。一人は2位で変動がなかった世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)。米評議員は「ベナビデスより価値がある」ともう一人について言及している。

 リング誌は毎度恒例となったPFP評議員の意見を公開。世界ウェルター級で4団体統一したテレンス・クロフォード(米国)が1位、井上が2位と変動はなかったが、各メディアで2人のどちらを1位にするか意見が割れている。

 そんな拮抗した状態を考慮し、今回の会議で米ボクシング専門メディア「ビッグ・ファイト・ウィークエンド」の編集者アブラハム・ゴンザレス氏が「イノウエとクロフォードの両方を1位にして、追加のスポットとしてベナビデスを10位に入れるのはどうだ?」と提案した。WBC世界スーパーミドル級暫定王者デビッド・ベナビデス(米国)を組み込むという。

 これに対し、米スポーツメディア「スポーティング・ニュース」のトム・グレイ記者は「もしそうなったとしても、次の選手にベナビデスはないだろう」と消極的。一方で「ケンシロウ(テラジ)とシャクール(スティーブンソン)はどちらももっと価値がある」と主張したという。

 WBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)と世界3階級制覇王者シャクール・スティーブンソン(米国)のトップ10入りを推薦した形だ。寺地といえばWBC王座を8度防衛。一度は王座陥落したが、再起戦で奪還すると、WBA王座を統一した。“打たせずに打つ”スタイルだけでなくパワーで押し込む一面もあり、日本が世界に誇るボクサーに成長。4団体統一が期待されている。

 結果的に1位を2人にする異例の案は採用されず、井上以外にトップ10入りした日本人はいなかった。しかし、寺地も間違いなく評価されており、近い将来のランク入りもあるかもしれない。

(THE ANSWER編集部)