JALのエアバスA350-1000型機、仏・トゥールーズを出発 15日午前にも羽田に到着
日本航空(JAL)が国際線の新機材として導入するエアバスA350-1000型機の初号機(機体記号:JA01WJ)が現地時間12月14日午後、フランス・トゥールーズにあるエアバスのデリバリーセンターから日本に向けて出発した。2004年7月に導入された現行のボーイング777-300ERに代わる、約20年ぶりの新たな国際線フラッグシップとして2024年1月24日から運航を開始する。
エアバスA350シリーズの長胴型で、全長は国内線で運航しているA350-900型機よりも約7メートル長い73.8メートル。A350-900型機の初号機(機体記号:JA01XJ)には「挑戦のレッド」と呼ばれる特別塗装を施したが、A350-1000型機の初号機は通常塗装で12月11日にエアバスからJALに引き渡された。
エアバスのデリバリーセンターでは現地時間12日午前に記念式典が開かれ、JALの山中淳・欧州技術品質保証部長とエアバスのブノワ・ド・サン・テグジュペリ契約担当上席副社長が契約証書に署名した。
フェリーフライトのJL8102便はトゥールーズを現地時間14日午後1時12分に出発。同46分に離陸し、左右にバンクを振りながら上昇してトゥールーズに別れを告げた。羽田空港には日本時間15日の午後10時15分に到着する見通し。
当面は東京/羽田〜ニューヨーク線に一日置きで投入される。年度内に2・3号機も日本に到着する見通しで、2号機の導入後は同路線に毎日投入する。3号機の受領後は東京/羽田〜ダラス/フォートワース線でも運航する。
JALはエアバスA350-1000型機を13機発注。当初は11月下旬のデビューが予定されていたが、サプライチェーンの混乱などで製造が遅れたことから延期となっていた。
客室はファーストクラスが6席、ビジネスクラス54席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス155席の計239席仕様。777-300ER型機と比べ、ビジネスクラスが5席、エコノミークラスが8席多くなる一方、ファーストクラスが2席、プレミアムエコノミークラスが16席少なくなる。プライバシー性を重視し、ファーストクラスとビジネスクラスはJALとして初めて扉付きの個室タイプとなっている。