MLBで女性監督の誕生か 名門ジャイアンツの監督選定にOBは差別批判!?「感情的な女性はリーダーには向いていない」

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ジャイアンツではアシスタントコーチとして勤めてきたナッキン氏。彼女が監督となれば、球史に残る決断となる。(C)Getty Images

 実現すれば、革新的な決定だ。現地10月15日、ジャイアンツはアシスタントコーチを務めるアリッサ・ナッキン氏を新監督候補として面談したと、『The Athletic』など複数の米メディアが伝えた。仮に就任となると、メジャーリーグ史上初の女性監督となる。

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 彼女の実績は申し分ない。学生時代はサクラメント州立大学でソフトボール選手として活躍していたナッキン氏は、2014年にジャイアンツに野球運営部門のインターンとして契約。球団の健康促進プロジェクトなどを担当した。そして、2020年から同球団でアシスタントコーチを務め、メジャー史上初の女性常勤コーチとなっていた。

 近年のジャイアンツは低迷期を迎えていた。今季も地区4位に甘んじて2年連続でポストシーズン進出を逃し、ゲーブ・キャプラー監督の解任を決定。今オフは新監督の選定が重要課題でもあった。

 そうした状況下で白羽の矢が立ったナッキン氏。ただ、長きにわたる歴史で一人もいなかった女性監督の誕生には“逆風”も吹いている。球団OBでもあるオーブリー・ハフ氏は自身のX(旧ツイッター)で「なんてこった。ジャイアンツはなんと恥ずかしい組織になってしまったんだ」と辛辣な批判を展開。さらに「これは差別ではない。科学的な理論だ」として持論を展開した。

「男は論理に基づいて決断を下すが、女は感情に基づいて決断する。感情的な決断でMLBチームは管理できない。だから女性はリーダーには向いていないんだよ」

 無論、「女性に監督はできない」というのは根拠もない意見ではある。この女性蔑視とも言えるハフ氏の意見には批判が殺到。米ポッドキャスト番組『The Big Leagues Daily』で司会を務めるダン・クラーク氏は「あんたは本当に最低なやつだ」と猛批判。怒りの声を展開した。

「君は文字通り、彼女が女性であるということ以外に、自分の意見の根拠となる要素を何も持っていない。もしも、本当にジャイアンツがナッキンと面談をしているなら、彼女の知識、チームへのアプローチ、そしてマネージメントの手腕を評価しているのは明らかだ。女性を差別するたわごとはやめろよ! 負け犬が!」

 実際に決定する前から議論を巻き起こしているジャイアンツの監督選定。名門の再建を女性監督が任されるとなれば、興味深いものとなるのは必至だが……。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]