【ビジネス英語】「曖昧、微妙、はっきりしない」を英語でどう言う?
英語を話せるようになりたい――そんな多くの英語学習者から絶賛の声を集める本が『話す力が身につく5分間英単語』だ。1トピック5分の英単語トレーニングで、実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
「曖昧、微妙、はっきりしない」を意味する5つの英単語
「曖昧な、微妙な、はっきりとは分からない」といった感じの意味を持つ形容詞を整理しよう。
(1)unclear
clearの反意語。「はっきりしない、不明確な、不明瞭な」という意味で幅広く使われる。
(2)vague
伝える側の説明不足などが原因で、何かが「はっきりしない、分かりにくい」といった意味で使うことが多い語。
(3)obscure
「薄暗い、よく見えない」というのが元の意味。
そこから「不明瞭な、(理解するのが難しいなどの理由で)分かりにくい」という意味で使われる。また、「無名の、知られていない」という意味もある。
(4)ambiguous
2つ、またはそれ以上の意味に取れるために「曖昧な」という意味で主に用いられる語。
(5)subtle
「かすかな香り」「微妙な違い」などのように、「はっきりしていないために簡単には分からない、気付かない」といったニュアンスで使われる語。
(1)unclear
The cause of the accident remains unclear.
その事故の原因は不明なままだ
It is still unclear why he suddenly decided to turn himself in.
なぜ彼が突然出頭する気になったのか、いまだに分かっていない
I am unclear about what I need to do next.
次に何をするべきなのかよく分からない
◆ be unclear about 〜で「(主語は)〜をはっきり分かっていない」
(2)vague
He gave only a vague explanation.
彼は曖昧な説明しかしなかった
I have only a vague memory of her.
彼女については曖昧な記憶しかない
◆ vague memory/recollection(曖昧な記憶)、vague impression(曖昧な印象)、vague idea(漠然とした認識)などのパターンを押さえておこう
He was vague about where he had been at the time of the shooting.
彼は銃撃が起きた時にどこにいたのかを明言しなかった
◆ be vague about 〜で「(主語は)〜について明言しない、曖昧な」。be unclear about 〜(〜をはっきり分かっていない)と区別しよう
When I asked him who she was, he was rather vague.
彼女は誰かと彼に聞いたが、彼は曖昧なことしか言わなかった
(3)obscure
The rules for the game are somewhat obscure.
そのゲームのルールは、やや分かりにくい
The restaurant was closed for some obscure reason.
どういうわけかレストランは閉まっていた
◆ for some obscure reasonは「はっきり分からない理由で」という意味の表現
The origin of the word is obscure.
その単語の語源は、はっきりとは分かっていない
(4)ambiguous
The wording of the message was highly ambiguous.
そのメッセージの言葉遣いは、非常に曖昧であった
The prime minister’s statement was deliberately ambiguous.
首相は意図的にどちらとも取れる声明を出した
(5)subtle
There is a subtle difference between the two words.
その2語の間には微妙な違いがある
The officer detected a subtle smell of alcohol.
その警官は、かすかなアルコールの臭いを感じ取った
□ deliberately(副)意図的に(=on purpose)
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)