全世界で3億人以上が利用するデートアプリのシェアNo1「Tinder」が月額7万円超で「最も人気なユーザー」とマッチングできる有料プランを開始
アプリ市場を調査するBusiness of Appsによると、2022年のデートアプリ(マッチングアプリ)市場の総売上は49億4000万ドル(約7350億円)で、世界中で3億人以上がこの種のアプリを利用し、約2000万人が有料プランを利用しているそうです。そんなデートアプリの中で最もインストールされている「Tinder」が、月額499ドル(約7万4000円)で利用できるプレミアムプラン「Tinder SELECT」を発表しました。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-09-22/tinder-offers-500-per-month-subscription-for-top-1-of-daters
Tinder Select is a $499 per month plan for Tinder’s 1 percent - The Verge
https://www.theverge.com/2023/9/25/23889285/tinder-select-match-group-dating-apps
Tinder snobs can now pay $499 per month to be matched with the ‘most sought after’ profiles | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/09/25/tinder-snobs-can-now-pay-499-per-month-to-be-matched-with-the-most-sought-after-profiles/
Tinderが発表したプレミアムプランTinder SELECTの特徴は以下の通り。
ダイレクトメッセージ(DM):週に2回まで、マッチングすることなく誰かにDMを送信することが可能となります。DMは「送信済みライク」タブから送信可能で、スーパーライクを同時に送信することはできず、一部のユーザーはDMの受信をオプトアウトしているケースもあるため、メッセージが届かない場合もあるそうです。
優先表示:ユーザーをライクした人は、ゴールドあるいはプラチナのTinderサブスクリプションを持っていない場合でも、ユーザーのプロフィールが「ライク」グリッドでぼかされずに表示されます。ユーザーのプロフィールは「ライク」グリッドでも7日間優先的に表示されます。
特別なステータス:特別なセレクトバッジでメンバーシップを誇示します。このバッジをプロフィールに追加することに興味がない場合は、設定でバッジをオプトアウト可能です。
セレクトモード:Tinderで最も人気のある人のプロフィールを見たり見られたりできるので、より優れたつながりを楽しむことが可能。
VIPエクスペリエンス:可能な限り最高のエクスペリエンスを届けられるように、メンバーシップスポットはユーザーの1%未満に制限されます。
アーリーアクセス:特別な新機能を事前にいち早くテスト可能です。
Tinder SELECT Membership - Tinder
https://www.help.tinder.com/hc/en-us/articles/15408075254797-Tinder-SELECT-Membership
Tinder SELECTは記事作成時点では招待制になっており、招待を受けられるのは全ユーザーのうち特にアクティブな1%のユーザーのみ。Tinderの最高製品責任者であるMark Van Ryswyk氏は、「我々は、つながりを見つけるための、より効果的かつ効率的な方法を優先する、非常に熱心でアクティブなユーザーが一定数いることを知っています。そこで、全く新しい製品を開発するために、過去数カ月にわたってユーザーに対して広範なテストとフィードバックを実施してきました」と説明しています。
Tinder SELECTに招待されたユーザーは、プロフィールに「確認済み写真」「自身の経歴」「興味のあること5つ」「最低4枚の画像」「デート相手に求める関係」という5つの項目を登録あるいは記載する必要があります。招待を受け、公式から申請が承認された場合、ユーザーはプロフィール部分に専用のセレクトバッジを追加することが可能です。これはX(旧Twitter)と同様に非表示にすることもできます。
Tinderの親会社であるMatch Groupは、2022年7月に「野心的でキャリア志向の独身男女」をターゲットとした招待制のデートアプリであるThe Leagueを買収しました。The Leagueのユーザー利用料は最大1000ドル(約14万9000円)です。
The Vergeは「プレミアムデートアプリのThe LeagueがTinder SELECTのインスピレーションとなったことは明らかです」と指摘。ただ、The Leagueはアルゴリズムだけでなく人の手による仲介も活用しているため、1000ドルという高額な費用をいとわない加入者もいるだろうと推測しています。一方で、Tinderは月額24.99ドル(約3700円)からなる3つの既存の有料プランとは別に、Tinder SELECTを利用することが可能という料金体系になっています。
Match Groupのゲーリー・スウィドラー社長は、年間6000ドル(約89万3000円)もかかるTinder SELECTについて「比較的少量の新規課金者」のみ引き付けることになると予想しているものの、Tinderの収益に「大きな影響を与えるだろう」と述べました。
Tinderの親会社であるMatch Groupはライバルアプリのプレミアムプランに対抗するべく、Tinderでより高価なサブスクリプションプランを追加しており、Z世代に人気のデートアプリHingeでもプレミアムプランを提供しています。
Bloombergの調査によると、Match Groupは各デートアプリの過去3四半期での新規加入者数は減少しているものの、ユーザー1人当たりの平均売上高は前年同期比で増加しており、プレミアムプランを導入して客単価を上げるという施策は功を奏しているようです。
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