顔が細くなってお腹が凹む? 「砂糖断ち」の効果を医師が解説
医師のDr.あきこが睡眠・ダイエットなどの健康情報をわかりやすく発信するYouTubeチャンネル「マインドフル睡眠チャンネル」。今回の動画では、"砂糖"を30日間断った時に起こる体の変化について解説する。


この記事はYouTube配信「【砂糖 やめる】砂糖を30日間やめて起こる体のヤバい変化」から書き起こししたものです。

砂糖を30日間食べなかったらどうなる?


「砂糖を30日間食べなかったらどうなる?」というテーマで、今日はお話してみたいと思います。砂糖を食べ続けると「糖尿病になるよ」とか「肥満になるよ」とか、高血糖・糖質依存・認知症とか砂糖による被害ってたくさんあるんですよね。

じゃあ、砂糖を食べなかったらどうなるんですかね? 例えば、1ヶ月間まるまる砂糖を抜いて過ごしたら一体どうなるんでしょうか?ということをお伝えしていきたいと思います。


「マインドフル睡眠チャンネル」では、痩せない・眠れない・疲れやすいといったお悩みを解決するお手伝いをしています。毎週木曜日はライブ配信も行っていますので、ぜひ遊びに来てください。

顔が細くなる・お腹が凹む



砂糖を30日食べなかったら起こること。まず顔が細くなります。そして、お腹もへこんできます。

糖をいつも食べ続けていると、糖をエネルギーにするので、体の中の脂肪というのは使われずにそのまま残っていくし、糖というのが脂肪に置き換わっていくので、どんどん太っていくんですね。

一方、砂糖が体に入ってこなくなると、体の中の脂肪を燃料として使い始めます。砂糖をエネルギーにするのか? 脂肪をエネルギーにするのか? これは砂糖をしばらく断ってみないとメカニズムって変わっていかないんですね。

なので、砂糖を食べなかったから1時間後からこの脂肪が使われるかといったらそうではなくて、3〜4日食べない状態があって初めて体というのは、脂肪をエネルギー源として使い始めます。

そうすると、30日間砂糖を食べなかった結果、顔はシューっと細くなり、お腹もへこんでくるということなんですね。

脳の働きがアップ 集中力・記憶力が上がる



それから2つ目、脳の働きがアップします。集中力が上がって記憶力も上がります。

糖分というのは、脳にダメージを与えるんです。「糖尿病性神経障害」というのがあるんですけども、砂糖というのは神経に親和性があってダメージを与えてしまうんです。なので、これは神経の塊である脳にも同じことなんですね。


だから、血糖値が高い人というのは、認知症になる確率が3倍と言われています。ということは、30日間糖を摂るのをやめたら、脳の働きがよくなるということなんですね。

ぜひ、頭をすっきりさせて記憶力を上げて集中力も上げたいという方は、砂糖を断ってみてください。

自律神経の症状の改善


3番目、「糖尿病性神経障害」というのは、手足の先がピリピリしたりとか感覚が鈍くなる。そういう症状が多いんですね。「末梢神経障害」といいます。


この「末梢神経」というのは、手足の先だけではなくて自律神経も末梢神経の一つなんです。ということは、自律神経の障害がある方は砂糖を断った方が良いということなんですね。糖尿病のある方は血糖値が高いです。

こういう方に自律神経障害がすごく多いんですけど、どんな症状があるかというと、例えば「起立性低血圧」といって、立ちくらみをするんですね。普段は血圧が高いのに、立ち上がった瞬間に血圧がサーッと下がってしまって、フラっと倒れる…こういう症状。

それから、汗が出すぎたり、逆に出なさすぎたりする「発汗の調節障害」が起こることもあります。それから「ED」なんかもそうですね。

自律神経障害は、さまざまの症状を引き起こします。こういう何か困ってるなっていう自律神経の症状があったら、ぜひ砂糖を断ってみてください。


さらに、糖尿病による障害っていうのは、神経だけではなく腎臓や目にもあるので、砂糖30日間断つことによって視界がすっきりして目の見え方が良くなったというそういう報告もたくさんあります。

腎臓もそうですね。腎臓の働きが悪くなっている・数値がだんだん悪くなってきた、そういう方はぜひ砂糖を断ってみていただきたいと思います。

頻尿の回数が減る


そして4番目、夜中に何度もトイレに行きたくなる人には朗報です。砂糖を30日間やめてみてください。


砂糖というのは、水を引き込むんです。だから、砂糖漬けにすると果物の水分が抜けて保存が効きやすくなるんですね。

砂糖というのは水分をくっつける。ということは、血管の中の血液中に糖分がいっぱい入っていたらどうなりますか? 水を引き込むので、血管の中の水分が増えるわけです。そうすると、おしっこの量は増えますよね。

眠ってしまった後にトイレに行きたくなって、腎臓に帰ってきた沢山の血液から尿は作られて、夜中にトイレに何度も行きたくなるんですね。

頻尿の回数を抑えたいという方は、ぜひ糖分を少なくしてみてください。

体が疲れにくくなる



それから5番目、疲れにくくなります。

疲労というのは、糖分と非常に関係してるんですね。私もかつて結構、糖分を摂ってました。血糖値がうわーっと上がっている時はまだ元気なんですけども、例えばエナジードリンクとかコーラとか、糖分がいっぱい入ったようなドリンクをゴクゴクと飲むと元気になりますよね?

でも、その後どうなりますか? 血糖値が下がってくるとガクッと疲れちゃうんですね。


血糖値の上がり下がりがあると人は疲労感を強く感じます。疲れやすい方は糖分をカットすることをお勧めします。


ちなみに「長い間、砂糖をカットすると、血糖は減って余計に疲れるんじゃないの?」と思われるかもしれないんですけども、それは全然違うんですね。


血糖をしばらく低い状態に保っておくと、今度は脂肪からエネルギーが作られます。砂糖から作られるエネルギーよりも、脂肪から作られるエネルギーの方がはるかに大きいんですね。マッチの火と石炭の比ぐらいの違いがあります。

ということは、砂糖しばらく断ってみて、脂肪からエネルギーが作られるような体のシステムに変えていく。そうすることによって、疲れにくい体になっていきます。

肌がキレイなる



そして6番目、肌がキレイになります。ニキビができやすい人というのは、糖分を摂りすぎている可能性があります。

炭水化物、ご飯・パン・麺類・砂糖・ジュース・缶コーヒーに砂糖が入ったやつ。こういったものをたくさん体に摂り続けていると、体の中から皮膚の方に行って皮膚の炎症を起こしてしまいます。

皮膚の炎症が起こると感染しやすくなって、アクネ菌が増えやすくなり、赤みと化膿が起こりやすくなってきます。ニキビでお悩みの方は糖質を減らしてみることをお勧めします。

体重が減る



そして、7番目は体重が減ります。最初の2〜3日でも減ると思いますよ。

それは、先程言った「砂糖がくっついてる水分が抜けるから」なんです。でも、それはたった数日の出来事で、そこからが問題なんですね。

2〜3週間経ってくると体の質が変わってきます。エネルギーの元が脂肪になってきます。脂肪をどんどん燃やせるようになって「ケトジェニック」という体質になってきます。


こうなると、砂糖に頼っていたエネルギーがもういらなくなるので「食べたいな」「今、お腹がすいたな」っていう食欲も減ってきます。そして、エネルギーがどんどん自分の体から作られるようになるので、痩せやすい体になるんです。

どうでしょうか? 砂糖カットすると良いことがいっぱいありますよね?


ただし、砂糖を制限し過ぎると非常に体調を壊す人も中にはいらっしゃいます。そういう方は、痩せ型の人・筋肉が少ない人。

そういう方は慎重に進める必要があります。ちょっと太り気味だな・脂肪が多いなという方は、砂糖をカットしても特に問題はないと思います。


そして、砂糖をカットする時には「タンパク質」「脂質」は、必ず沢山摂るようにしてみてください。人間に必要なエネルギーは決まっています。その分の砂糖だけ摂ったら、エネルギーの量が減ってしまいます。

エネルギーが減ると当然、栄養が足りなくなって、体はうまく回せなくなってしまいますので、タンパク質と脂質がしっかり入っているもの。例えば、お肉・魚・卵ですね。

タンパク質だけ摂れば良いと思って、プロテインだけ飲んでいると肥満になってしまいますので、油もちゃんと摂ってください。ココナッツオイル・アボカド・バターとか、そうした油もしっかり摂りつつ、砂糖をカットしていくのがお勧めです。


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動画


山下あきこ(やました・あきこ)
1974年、佐賀県生まれ。内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医、医学博士。株式会社マインドフルヘルス代表取締役。

著書に『やせる呼吸 脳科学専門医が教えるマインドフルネス・ダイエット』(二見書房)、『こうすれば、夜中に目覚めずぐっすり眠れる:医師が教える、薬に頼らない3つの方法』(共栄書房)、『死ぬまで若々しく元気に生きるための 賢い食べ方: 医者が教える「糖質依存」がなくなる本』(あさ出版)。