今回は日本で華開いた商用車ベースMPV、ルノー・カングーをピックアップ! 3代目になって一層際立った進化を紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

自慢の使い勝手にはさらなる磨きがかかった!

RENAULT
KANGOO

SPEC【クレアティフ(ディーゼル)】●全長×全幅×全高:4490×1860×1810mm●車両重量:1650kg●パワーユニット:1460cc直列4気筒SOHCディーゼル+ターボ●最高出力:116PS/3750rpm●最大トルク:27.5kg-m/1750rpm●WLTCモード燃費:17.3km/L

 

「遊びの空間」と銘打ち、2世代に渡るヒット作となったカングーが3代目へとスイッチ。新型では謳い文句も「もっと遊べる空間」へと変化したが、中身をチェックすると進化は確かに全方位的だ。

 

まず、ボディサイズは先代比で全長と全幅がそれぞれ210mmと30mm拡大されたが、それに伴い自慢の荷室は一層広大に。容量は後席使用時でも775L、後席をたたむと2800Lに達し、数値上はいずれも先代を100L以上上回る。また、良くも悪くも商用車然とした先代までに対し、新型の内外装は乗用車らしい質感も獲得。加えて、運転支援系の装備も最新モデルに相応しい充実ぶりだ。

 

日本仕様のエンジンは、1.3Lガソリンターボと1.5Lディーゼルターボの2種。ミッションは、いずれも7速DCTを組み合わせるが、動力性能は必要にして十分というところ。ガソリンでは日常域の快適性が、ディーゼルは充実したトルクによる扱いやすさや力強さが実感できるので、どちらを選ぶかはユーザーの好みや用途次第だろう。先代と比較すると価格まで大幅に“成長”したのは少し気になるが、新型は操縦性や乗り心地といったシャーシ性能も着実に進化。その意味では、輸入車MPVとして相変わらず狙い目の1台であることは間違いない。

 

力強さと経済性ならディーゼル優位だが……

ガソリン仕様(上)の燃費は15.3km/lとディーゼル(下)より控え目。だが24万円の価格差、快適性の違いを考慮してガソリン仕様を選ぶ意義はありそうだ。

 

運転支援系の装備は格段に充実!

室内は、相変わらずボディサイズ以上の広さ。走行時の車線維持支援など、安全性を高める運転支援関連の装備も大幅に充実している。

 

好評だったアイコン的装備は継承!

左右に開くダブルバックドアは、カングーらしい装備のひとつ。無塗装のバンパー仕様が選べるのも特徴的だが、この組み合わせは日本向けにしか存在しないとか。その走りは先代より洗練された。

 

“もっと遊べる”ことは間違いなし!

先代比では後席使用時で115L、後席をたたんだ際は132Lも容量が拡大された荷室。絶対的容量の大きさに加え、スクエアな形状も魅力的。

 

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