えー「フライトマップ」撤廃!? スターフライヤー新型機 超合理的な「ナシ」仕様の珍カラクリ
旅客機では、自機がどこにいて、目的地へどれくらいで着くのかを確認できる「フライトマップ」がほぼ標準装備されています。スターフライヤーでデビューした新型機「エアバスA320neo」は、これにユニークな方法を採用しています。
ファン必携「フライトレーダー」の利用を推奨
北九州空港を拠点とする航空会社、スターフライヤーが2023年7月より定期便へ投入した新型機「エアバスA320neo(機番:JA28MC)」。従来機には全席装備されていた機内モニターを撤廃するかわりに、同社として初となる無料の機内Wi-Fiを搭載するなどの大幅な仕様変更を加えていますが、これに関連して、とてもユニークながら“言われてみれば”合理性のある案内が行われています。
スターフライヤーのA320neo(乗りものニュース編集部撮影)。
従来のスターフライヤー機を含む多くの旅客機では、自分が乗る機体がどこにいて、目的地へどれくらいで着くのかを確認することができる「フライトマップ」が、ほとんど標準装備されています。これは個人モニターがあればその番組メニューのひとつに、そうでないものは客室の共用モニターで放映されていることが多いほか、機内Wi-Fiにつなげるとマップの画面を閲覧できる機体もあります。
しかし、この「フライトマップ」、スターフライヤーのA320neoには実装されていません。その代わりに、ユニークな方法で自機の位置を確認することができます。
機内Wi-Fiの接続法を案内するカードの裏面に記載されているのは、世界中の航空機をほぼリアルタイムで追跡できるサイト「フライトレーダー24」の接続法と、そこから自機を検索する方法。つまり機内Wi-Fiを使い一般のアプリで自機を確認するという方法を、航空会社自らが推奨しているのです。
とはいえ、この「フライトレーダー24」は速度や高度、位置などをほぼ正確に追うことができ、多くの航空会社で採用されている「フライトマップ」より情報が詳しく記載されています。航空ファンのなかでは、必携アプリのひとつになりつつあるほどです。
これを「フライトマップ」代わりに使用するように勧めるスターフライヤーの取り組みは、実はとても理にかなったものなのかもしれません。