品薄懸念のF-35に救世主現る ラインメタルで胴体製造工場が稼働予定
少なくとも400機分。
トルコの抜けた穴はドイツが補う?
ドイツの軍需企業であるラインメタルは現地時間の2023年7月4日、少なくとも400機分のF-35「ライトニング II」の中央胴体を、同社の新しい工場で製造すると発表しました。
アメリカ空軍のF-35「ライトニング II」(画像:アメリカ空軍)。
新工場はクレーヴェ地区にあるヴェーツェに建てられ、そこでは2025年からドイツ空軍や友好国向けにF-35の胴体が製造されるようです。
F-35に関しては製造元のロッキード・マーチンのほか、同じくアメリカのノースロップ・グラマン、イギリスのBAEシステムズ、イタリアのレオナルドなどの欧米軍需企業がそれぞれパーツ製造を担当しています。
中央胴体に関しては、元々トルコの企業が担当していたようですが、トルコがロシア製地対空ミサイルシステム「S-400」を購入してしまった関係で、2019年に同国はF-35戦闘機計画から排除されてしまいました。
そのため、胴体に関しては供給不足が懸念されていたようで、2022年12月にドイツが同機購入に動いたことをきっかけに、トルコが抜けた穴を埋めるため、ラインメタルが同機製造に参加したと見られています。