中央=ミックファイア(撮影:高橋正和)、左下から時計回りにセブンカラーズ(撮影:稲葉訓也)、ユメノホノオ(提供:高知県競馬組合)、ベルピット(撮影:田中哲実)、ショウガタップリ(撮影:稲葉訓也)

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 今年は地方競馬で次々に2冠馬や無敗馬が誕生。JRAでもデルマソトガケ、ペリエールらが活躍し、3歳ダート戦線が注目を集めている。大詰め迎えた各地の三冠戦線を改めて振り返ってみたい。

■ホッカイドウ競馬

 ベルピットが筆頭格。昨年もJBC2歳優駿2着など活躍したが、今年はさらにパワーアップ。北斗盃を7馬身差で圧勝すると、続く北海優駿も3馬身差で完勝。8月末の王冠賞で史上7頭目の三冠達成に期待がかかる。

■岩手競馬

 ミニアチュールが牡馬相手に大活躍中。道営所属時は目立った実績を残せなかったが、当地で重賞5連勝を飾っている。前走の東北優駿では、船橋から転入した実力馬ロッソナブアを自ら競り落とし勝利。9月の不来方賞で三冠なるか。

■南関東競馬

 ミックファイアに注目が集まる。羽田盃は4番人気だったが、6馬身差かつレースレコードで圧勝し、一躍三冠候補に躍り出た。続く東京ダービーも“モノが違う”と云わんばかりの圧勝で19年ぶりの無敗制覇。JDDで無敗三冠達成を期待したい。

■東海地区(笠松・名古屋)

 セブンカラーズが無傷の8連勝中。競走成績も驚異的だが、着差が凄い。「7馬身差」「大差」「4馬身差」「3馬身差」「大差」「6馬身差」「大差」「3馬身差」と何れもワンサイド。他地区の強豪と激突するのが楽しみだ。

■金沢競馬

 ショウガタップリが10戦無敗で石川ダービーを制した。馬名意味は「たくさん勝利して賞がもらえるよう」。まさに名前通り、勝利を重ねている。ゆくゆくは重賞17勝誇る金沢の女王ハクサンアマゾネスとの対決にも期待だ。

■兵庫県競馬

 スマイルミーシャが代表馬。菊水賞ではベラジオソノダラブの2着に敗れたが、兵庫ダービーで雪辱を果たした。のじぎく賞で5馬身差を付けたマルグリッドはその後、関東オークスで0.9差の5着に健闘。単純比較なら本馬も全国区レベルにある。

■高知競馬

 ユメノホノオの高知優駿は一見の価値あり。南関重賞2勝馬ポリゴンウェイヴなど強力メンバーが揃ったが、向正面からひとまくりで大差圧勝。8月末に行われる黒潮菊花賞で三冠制覇を達成し、高知競馬を背負って立つ存在になるか。

■佐賀競馬

 ネオシエルが1冠目の佐賀皐月賞を勝利したが、九州ダービー栄城賞でテクノゴールドが逆転。他馬を含め勝負付けは済んでいない印象で、8月中旬のロータスクラウン賞で改めて佐賀3歳最強を決することになりそう。

■JRA所属馬

 全日本2歳優駿などを制したデルマソトガケを筆頭に、ペリエール、ユティタムなど今年も層が厚い。JDD出走予定のミトノオーは兵庫CSで6馬身差圧勝。ミックファイアにとって強力なライバルだ。

 上記で挙げた馬以外にも、米G1サンタアニタダービーで2着に入ったマンダリンヒーロー、新馬戦で2着と4.3秒という衝撃的な着差を付けたヤマニンウルスなど、楽しみな馬が数多くいる。秋に控える大舞台に向けて目が離せない。