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家事に手間がかかるなら、ものの量を見直すチャンス

シンプルですっきりした暮らしが理想だけど、なかなか整理が上手にできない。わが家はものが多すぎるのかも、と感じることはありませんか? 家事に時間がかかったり、手間を感じることが増えてきたら、ものの量を見直すチャンスです。

●自分にとってちょうどいい「快適量」をみつけよう

ものの量を見直すポイントは、いつも使う量とスペースに合わせて「快適量」を考えてみること。
「快適量」とは、気持ちよく暮らすための、自分にとってちょうどよい分量のことで、私が考えた造語です。適正量とは違い、数字に正しさを求めなくても大丈夫。ものの量や使い方は、人それぞれです。他の人の数字と比較することなく、自分の心地よさに合わせた量を考えてみるといいでしょう。

私は、快適量を知ることで空間に余白ができ、暮らしも心も軽やかになったと感じています。迷ったり選んだりする時間が減り、ものの管理がぐんとラクになりました。自分に合った快適量を知るためには、次の2つのことを意識して、考えてみることがおすすめです。

●(1) いつも使う量で決める

いろいろな種類やサイズの器で、ぎゅうぎゅうになりがちな食器棚。

わが家は4人家族なので、普段使いの食器は、1種類4つずつだけもつようにしています。また、食器棚は各食器の両サイドに2cmほど空間にゆとりをとって、奥の食器も見やすく配置。お気に入りの食器を、いつでも取り出しやすくしています。

カトラリーも、家族分4つずつを種類別に仕分けて収納。予備でプラス2本ずつもっているのですが、普段は使わないので一緒には置かず、引き出しの奥の方に置いています。引き出しの手前に、日常使いする量だけを置くことで、食事準備も片づけもスムーズにできます。それによって、選んだり探したりする手間がなくなりました。

●(2) 収納スペースで決める

本棚も、ついつい本が増えて上手に収まらなくなり、ごちゃごちゃになりやすいスペースです。

私は、今読んでいる本は仕事用のワゴンに、保存しておきたい本はリビングの本棚へと、目的別に収納しています。よく本を購入するので、仕事用ワゴンがいっぱいになり、気がつくと本が重なって取り出しにくいということがよくありました。

今は、ワゴンに本が入らなくなったら、定期的にメルカリで手放すようにしています。身の回りのスペースをいつも100%で埋めてしまわず、20〜30%の余白をもっておくことで、次に読みたい本や自分の好きなことに時間を使える気持ちの余裕がうまれます。

本をもっていることで満足するだけでなく、読んでどう感じたか、どう行動できるかなど、自分の中に吸収することを優先するようになりました。収納スペース=自分の物事を受け入れるうつわも、いっぱいにしすぎないことが大切だと感じています。

●「これだけあればたりる」を知る

ものを少なく、シンプルな暮らしをするためには、今の自分の暮らしには「これだけあればたりる」ことを知るのがポイントです。多くのものに囲まれ、数が把握できないと、ものの管理に追われて、時間も部屋にも余裕がなくなってしまいがちです。いつも使う数とスペースがちょうどよいバランスになるよう、自分の快適量を見つけられるヒントになればうれしく思います。

記事の初出は2022年5月