連休中に、自分にとって理想的な収納について見直してみませんか? 元祖・節約主婦として知られ、カウンセラー・エッセイストとして活躍する若松美穂さんが、3年かけて最高の収納を見つけた体験について教えてくれました。

自分にとっての「理想の収納」を3年かけて見つけました

片づけについてお話を伺ったり、実際にお手伝いに行って感じることは、初めの目標値が高すぎると、途中で挫折する場合があるということです。

【写真】理想の棚の妥協点は「本が縦に入らないこと」

現状、ものでいっぱいの家があったとします。
片づけを思い立ち、その際の目標が「ミニマリストのようにスッキリ&サッパリしたい」、「ホテルのように整えたい」となると、プロに頼むのではない限り、先が長すぎます。
できる範囲での身近な目標設定で一歩一歩進めるのも、一つの方法です。

 

●とりあえずあき箱や紙袋で「必須条件を把握する」

わが家も同様です。ここをなんとかしたい! と思ったら、初めは紙袋などを利用して、サイズ感や容量を把握します。

 

そうして試してみると、自分に必要なものや必須条件がわかってきます。わが家の場合は3つありました。順にご説明します。

●1:中身をすべて隠すことができること

そうして導入した寝室の収納がこちら。オープン収納ではなく、扉や引き出しで中身を隠せることが必須条件でした。理由は2つあります。

理由1・ホコリを気にしなくてもいい。

理由2・ 仕事道具はパッとみてどこになにがあるのかわかるよう、あえて色や形をそろえないのが私流。なので、扉がないと雑然と見えてしまう。

この2つの理由がはっきりしてきたので、収納棚を探す際に助けになりました。

 

●2:引き出しが多めについていて、仕分けがしやすいこと

もう1つの必須条件がこちら。使う道具や販売するものに小物があるので、引き出しが多い棚を選んだのは正解でした。

●3:棚が高すぎず、上に物を飾ることができること

広い部屋ではないので、圧迫感を感じないよう、高さを制限しました。
その為、妥協点もあります。それは本が縦に入らないこと。

ただ本棚は別の場所にもありますし、仕事に必要な文庫本は把握しているので、とくに背表紙が見える必要がないかなと。単行本は引き出しの中に並べました。

 

●理想の収納と暮らす生活は心地いい!

こうした3つの条件がかなう理想的な収納を手に入れた今。
棚の中にほぼすべてのものが入り、スッキリ。それだけではなく、自分が思ったとおりの収納棚と暮らすのは本当に心地がいいものです。

この棚に行きつくまで、じつは3年程がたっています。
急がなかったことで、出かけるたび、「これがいいかな? あれはどうだろうと?」と、選ぶ楽しみがあったこともよかったような気がします。