Apple関連のリーク情報を取り扱うBloombergのマーク・ガーマン氏が、Appleが2023年6月に開催予定のWWDC23で発表すると目されている複合現実(MR)ヘッドセットについて、新たな詳細を明かしています。

Gurman: Apple headset attaches required battery pack via magnetic connector, separate USB-C port for data transfer - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2023/04/23/gurman-apple-headset-usb-c-magnetic-charging-port/



Magnetic connector will attach tethered battery to Apple headset

https://appleinsider.com/articles/23/04/23/apples-mr-headset-to-use-magnetically-attached-tethered-battery

ガーマン氏によると、AppleのMRヘッドセットには2つのポートがあり、ひとつはデータ転送用のUSB-Cポートで、もうひとつはバッテリーパックを取り付けるための独自の磁気ポートになる模様。

MRヘッドセットは動作にバッテリーパックが必要で、このバッテリーパックはMagSafeバッテリーパックによく似たサイズと形状になっているそうです。なお、このバッテリーパックひとつでMRヘッドセットが約2時間利用可能になる模様。



バッテリーパックを取り外し可能なものにした理由のひとつは、MRヘッドセット本体を軽くするためだそうです。これにより、着用時の快適性が向上します。ただし、MRヘッドセット利用時には本体から不格好なケーブル(バッテリーパックと本体を接続するためのケーブル)が伸びることになる模様。そのため、恐らくユーザーはバッテリーパックを服のポケットなどに入れてMRヘッドセットを利用することになるのではと予想されています。

ガーマン氏によると、バッテリーパックと本体を接続する磁気コネクタは先端が丸くなっており、バッテリーパックに接続してから回転させることでケーブルとバッテリーが外れないよう固定することが可能。そのため、MRヘッドセット装着時にバッテリーケーブルが抜けてしまうというトラブルは起きないように設計されているそうです。また、バッテリーパックを複数用意すれば長時間MRヘッドセットを利用することも可能となります。

このバッテリー周りのデザインについて、Apple関連メディアのAppleinsiderは「ケーブルのないデザインを好むAppleのエンジニアにとって、ケーブルありのMRヘッドセットというのは物議をかもす決定だったことは明らかです」と指摘。なお、AppleのMRヘッドセットについては、ティム・クックCEOが社内からの「準備不足」という警告を無視して発売を強行しているとの報道があります。

AppleのMRヘッドセットはティム・クックCEOがデザイナーの「準備不足」という警告を押し切って発売されるとの報道 - GIGAZINE



この他、AppleのMRヘッドセットについては、筐体部分がガラスやカーボンファイバーといった素材を採用しており、2つの4Kディスプレイ、約12個のセンサーおよびカメラを搭載し、ジェスチャー操作やアイトラッキングも可能になるとウワサされています。また、心臓部にはMac向けの独自シリコンであるM2シリーズのチップが採用される見込みです。

Appleが次世代SoCの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表、新型MacBook Pro&Mac miniも登場 - GIGAZINE



なお、Appleが開発中とウワサされているMRヘッドセットの販売価格は3000ドル(約40万円)程度と推測されており、商標出願から製品名は「Reality Pro」になるとみられています。