マンチェスター・ユナイテッドは今夏、アルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノ獲得のチャンスを得ながら、断りを入れていたことが明らかになった。昨シーズンまでコリンチャンス(ブラジル)でプレーしたマスチェラーノは、代表でもチームメイトのFWカルロス・テベスとともに、ウェストハムへの移籍を決めている。

 一時は、両選手の移籍先にも名前が挙がっていたマンU。しかし、『BBC』の取材に対し、デイビッド・ギル最高経営責任者は、アルゼンチン代表コンビのリストアップを否定。マスチェラーノに至っては、2度のチャンスがありながら、契約に動かなかったという。

「まず、テベスに興味を持ったことは一度もない。マスチェラーノについては、売込みがあったのは事実だ。1度目は、初夏にとんでもない高額オファーを提示された。2度目は先週で、レンタル移籍を申し出てきた。昨シーズンに彼のプレーを視察したことがあったが、『調査続行の必要なし』というのが、監督とコーチングスタッフの総意だった。素晴らしい選手であることは間違いないが、マンチェスター・ユナイテッドには必要ないと判断したまでだ」

 一方、ギルはウェイン・ルーニーとの契約更新についても言及。20歳のイングランド代表FWは、すでに2010年まで結んでいる契約の延長を求めているという。

「ウェインは長期契約を切望している。我々にとっては、非常に喜ばしいことだ。今後数ヶ月で交渉にも進展がみられるだろう。ウェインには、ずっとマンUでプレーしてもらいたい」

 アレックス・ファーガソン監督によるチーム改造が進む中、ドイツ・ワールドカップで活躍したアルゼンチン代表の若手獲得を見送り、エースストライカーとの契約延長に尽力するマンU。既存戦力を重視する姿勢は、選手からも信頼を集めそうだ。