植物由来食品、ポジティブに楽しんで 「超濃厚ショコラテリーヌ」などECで販売 伊藤忠商事と不⼆製油
伊藤忠商事と不二製油によるウェルビーンズ ブランドチームは、プラントベースフード(PBF)をポジティブに楽しむブランドとしてを昨年7月に立ち上げたが、その第1弾となる冷凍スイーツ「超濃厚ショコラテリーヌ」「超濃厚抹茶テリーヌ」を3月23日からECサイトで販売を開始した(販売は伊藤忠商事、開発協力は不二製油)。
「ウェルビーンズ(wellbeans)」は、環境負荷が低い「beans=豆」をおいしく食べることで、体や環境に「well=よい」という思いを込めた造語。ブランドメッセージは「Change Foods, Change Future」。製品開発ではおいしさと素材、健康、環境の4つのこだわりをコンセプトとし、今回の冷凍スイーツはその第1弾。
都内で開いた新商品発表会で、伊藤忠商事ウェルビーンズ ブランドチームの大久保健二郎氏は、「世界の人口増加や気候変動を背景にタンパク質クライシスという言葉が叫ばれる中で、PBFの普及は必要性に迫られている。これまでのPBFは味に不安がある、どのように食べたらいいか分からない、聞いたことはあるが食べたことはないなどの声が聞かれた」とし、「ウェルビーンズは、おいしさで選ばれることがこれからの常識になることを願って誕生したブランドで、三方よしの状態を願ってつけられた」とブランドを立ち上げた背景を説明した。第1弾となる冷凍スイーツ2種は、世界初の独自の製法で、バター、生クリーム、卵など、動物性の食材を一切使わず、濃厚なコクと風味を実現した。
また、不二製油の松井理恵営業戦略室マネージャーは、「卵、バター、生クリームを使わずに濃厚さを生み出すことに成功した秘密は、大豆を低脂肪豆乳(うま味)と豆乳クリーム(こく味)に分ける、世界初の特許取得USS(Ultra Soy Separation)製法によるもの」と説明。冷凍スイーツ2種を、「これまでのプラントベースフードの常識を覆すまったく新しいプラントベーススイーツ。うま味とコク味を、ほかのこだわりの素材と最適なバランスで調和させることでPBFを感じさせないおいしさを実現した」と言う。USS製法は10年前に開発され、現在、植物性のクリームやバター、チーズなど多くのジャンルの製品に使われている。
「超濃厚ショコラテリーヌ」のカカオには、力強いカカオ感が特徴のガーナ産と、世界でも希少なエクアドル・アリバ種のカカオをフレーバービーンズとして使用。香り高い風味とテリーヌの濃厚な味わい、なめらかな口どけが特徴。「超濃厚抹茶テリーヌ」の抹茶の原料となるてん茶は、産地として名高い愛知県西尾市産の一番茶のみを使用。こだわりの抹茶の風味を強く・素直に引き出すために、動物性原料を配合していない植物性ホワイトチョコレートと合わせた。
発表会では、開発アドバイザーとして立ちあったケインズカフェ東京オーナーシェフの氏家健治氏が、「今や植物性油脂はバターの代わりや卵の代わりに使われるような代替食ではない。これまでは何かを我慢するために使われてきたが、今の時代は体や健康をよりよくする食材として使われるようになった」と述べた。
またゲストに招かれたタレントのSHELLYさんは、「スイーツを初めて食べたが、とにかくおいしく、自分でも買って食べたくなった。プレゼントや手土産、差し入れなどに使えば、環境のためにいいことをしているというようなコミュニケーションツールにもなる」と語った。