ユーロ2006オーストリア・スイス共催大会予選が各地で行われる2日、アズーリ(イタリア代表)は最もカルチョに熱狂的な街ナポリでリトアニアを迎え撃つ。

先月16日、ドナドーニ新体制で挑んだクロアチアとの親善試合はまさかの0−2惨敗。W杯優勝の余韻に浸った“お祭り”ムードで始まった親善試合は、“王者打倒”に燃えるクロアチアの反則覚悟のラフプレイ、金星獲得の執念を前に無抵抗のまま終了。リボルノから南アフリカへ向け再出航したアズーリは王者の風格を漂わす事無くティレニア海に撃沈、祭りの終焉を告げていた。

ユーロ大会出場に向け、W杯組を大量召集したアズーリ布陣はGKブッフォン、DF(左から)グロッソ、バルザリ、カンナバーロ、オッド、MFデ・ロッシ、ピルロ、ガットゥーゾ、FWカッサーノ、インザーギ、マルキオンニの4−3−3。「復帰は07年に」と宣言したトッティの不在、純粋な司令塔を置かない代わりにFWカッサーノ、マルキオンニが豊富なアイディアで勝利への突破口を探る。

イタリアの所属するグループ「B」にはフランス、ウクライナとドイツW杯出場国が3カ国揃い、いずれも決勝トーナメント進出を果たした強豪。ユーロ予選「死のB組」突破に向けて、格下リトアニア戦では勝利のみならず大量得点が要求される。クロアチア戦後、各メディアから集中砲火を浴びたドナドーニ監督は「ナポレターニ(ナポリ人)の熱狂的声援が力になる」と応援を依頼、ホーム利点を最大限に活かす必勝態勢に入った。

6日には敵地パリでフランスとの因縁の一戦、序盤の天王山が控える。長い宴から覚めたアズーリが“四ツ星エンブレム”を胸に、ついに本気モードでピッチに降り立つ。