移籍金2500万ユーロ(約37億3700万円)、6年契約でクラブのシンボルであるホアキンをバレンシアに移籍させたベティスは、この資金を元にブラジル人FWラファエル・ソビス(21)、ドイツ人MFダビド・オドンコール(22)と若手有望株の2選手を獲得した。

インテルナシオナル生え抜きの選手であるソビスは、身長172センチと決して背は高くはないが、スピードとテクニックに富んだテクニシャンであり、左右に流れてはチャンスを演出するブラジルの新星ストライカー。リベルタドーレス杯での優勝メンバーの一員であり、アルゼンチン(9/3)、ウェールズ(9/5)との親善試合でブラジル代表に召集されている。ベティスの大株主であるロペラ元会長は、ソビスをACミランへの移籍が噂されているFWオリベイラの後釜にと考えており、8年という長期契約を結んだこともソビスへの期待度の表れと言ってよい。

一方、100メートルを10秒8で走る俊足ウィンガーのオドンコールは、そのスピードを活かしサイドからの攻撃をお膳立てする。昨シーズンはボルシア・ドルトムンドでレギュラーの座を掴み33試合に出場、ワールドカップドイツ大会のドイツ代表メンバーにも選ばれた期待のホープでもある。6年契約を結んだオドンコールはホアキンの後任としての期待が高い。

それぞれの代表戦が終わり次第、両選手はイルレタ監督指導の下チーム練習に加わる予定だ。ソビスとオドンコール、将来有望な2人がレギュラー獲りに挑む。そして、新天地ベティスでどのような新風を巻き起こしてくれるか、注目したい。