伊勢原〜鶴巻温泉間に「スマート新駅」ができる!?

小田急線の「超重要拠点」が移転。新駅も検討

　神奈川県伊勢原市と小田急電鉄は2023年3月8日（水）、「持続可能なまちづくりを推進する連携協定」を締結したと発表しました。
　
　この協定は、伊勢原市が推進している「都市計画道路田中笠窪線整備事業」と小田急が進める新総合車両所の建設の実現に向けて連携するものとなります。また、駅間が3.7km離れている伊勢原〜鶴巻温泉間で新駅の実現にも取り組んでいくとしています。


小田急線の車両（画像：写真AC）。

　
　小田急では、相模大野駅の至近にある大野総合車両所で全車両の全般検査を実施しています。ただ、同車両所は開設から60年が経過し、更新が必要な状況となっていました。そのため、伊勢原市内を新総合車両所の移転候補地とし、検討を進めています。
　
　新たな車両基地が建設されるのは、小田急線と国道246号に挟まれた約15ヘクタールの敷地。新総合車両基地は2033年度に操業開始できるよう、調整が進められる予定です。鈴川工業団地に近く、この工業団地から新総合車両基地と並行する形で、都市計画道路田中笠窪線が整備されます。同線は国道246号を補完する役割を担っており、伊勢原市内の東西交通を支える重要な路線となることが期待されます。
　
　また伊勢原市によると、協定に盛り込まれた新駅は「環境に配慮し、ICTを活用してシームレスな行き来ができるようなスマート新駅」を想定しているとのこと。ただしその「スマート新駅」が具体的にどういった駅になるものかは決まっておらず、小田急電鉄と検討を進めていきたいとしています。
　
　今後、都市計画道路田中笠窪線と新総合車両所を2つの柱として、この地域で産業都市軸を目指す方針です。