中央道〜関越道つなぐ「西関東連絡道路」で掘削絶好調「大滝トンネル」どこまでできた?
貫通の日も近い!?
2027年度完成目標
掘削工事が進む国道140号「大滝トンネル」(画像:埼玉県)。
甲府盆地から秩父を経由して、関越道までをむすぶ高規格道路「西関東連絡道路」の事業が各地で進められています。
完成すれば、中部横断道とあわせて、静岡〜高崎〜新潟をショートカットする貴重なネットワークが生まれることとなります。中部横断道は2021年に開通し、甲府盆地をぐるりとバイパスする「新山梨環状道路」も南アルプスICから西関東連絡道路までをつなぐ区間が全区間事業化済みです。
西関東連絡道路は国道140号バイパスとして、秩父周辺で「皆野秩父バイパス(無料)」、「皆野寄居バイパス(一部のぞき有料)」が開通済みで、そこへつなぐ「長尾根バイパス」も事業中です。あわせて現在工事が最盛期を迎えているのが、秩父市西部の三峰口付近で作られている「大滝トンネル」です。
大滝トンネルは三峰口から滝沢ダム下流のクネクネ区間をまっすぐつらぬく2053mのトンネルです。工事着手は2021年ですが、本格的な掘削開始は昨年5月。東側坑口からどんどん掘り進められ、今年2月末の時点で掘削延長は880mと、すでに全体の4割を超えています。
ある程度掘削が進んだため、いよいよコンクリートの打設を始めるべく、年末年始にかけて、巨大なカマボコ型の「移動式型枠」の組み立てが行われました。
3月初頭に発行された埼玉県の「大滝トンネル 工事情報通信」によると、この先はいよいよ山が高くなって土圧が大きくなる場所で、土被り(掘削部の上の地山厚さ)は450mに達するとのこと。4月中旬からは、掘りながら順次コンクリート打設を進める段取りとなるといいます。
開通目標は2027年度。このトンネルの開通で秩父市西部地域にとっては、災害時に代替迂回路の無いボトルネック区間が解消に向かうこととなります。