FFMという新艦種、順当に増えていってます。

続々誕生、もがみ型護衛艦

 防衛省は2023年3月7日(火)、三菱重工長崎造船所(長崎県長崎市)にて、護衛艦「みくま」の引渡式および自衛艦旗授与式を実施しました。

 式典では、三菱重工と防衛省のあいだで引渡書と受領書の授受を行ったのち、三菱重工の社旗が降ろされ、かわって自衛艦旗が「みくま」艦尾に掲揚されました。

「みくま」は、もがみ型護衛艦の4番艦で、2020年7月15日に起工し、2021年12月10日に進水しています。全長133.0m、幅16.3m、深さ9.0m、喫水4.7m、基準排水量は3900トンで、乗員数は約90名。主機関はガスタービンエンジンとディーゼルエンジンの組み合わせで、軸出力は7万馬力、速力は約30ノット(約55.56km/h)です。


海上自衛隊に引き渡ししたのち、佐世保へ向け離岸する護衛艦「みくま」(画像:三菱重工)。

 今回、進水した「みくま」を始めとするもがみ型護衛艦は、増大する平時の警戒監視に対応するほか、有事においても対潜水艦戦闘や対空戦闘、対水上戦闘などに加えて、これまで掃海艦艇が担ってきた対機雷戦に関しても、能力が付与されているのが特徴です。

 また従来の護衛艦と比べて、船体のコンパクト化や調達コストの抑制、省人化にも配慮した設計になっているのもポイントといいます。

 なお、「みくま」は大分県日田市付近を流れる「三隈川」に由来し、海上自衛隊で用いるのは、ちくご型護衛艦の3番艦「みくま」に続いて2回目です。旧日本海軍では、最上型軽巡洋艦(のちに重巡洋艦に変更)の2番艦「三隈」が存在しました。

 説明によると、「みくま」の配備先は長崎県の海上自衛隊佐世保基地で、先に就役した同型3番艦「のしろ」と同じく第13護衛隊になります。