6日は、冬ごもりしていた虫たちが春の暖かさを感じて地上に出てくる頃とされる、二十四節気のひとつ「啓蟄」です。害虫から松の木を守るために冬の間まかれていた「こも」をはずす作業が大田原市で行われました。

 恒例の「こも」外しが行われたのは、大田原市湯津上にある国指定史跡の下侍塚古墳です。下侍塚古墳の松の木は今から300年以上前の江戸時代に、国内で初めて学術的発掘調査を行った徳川光圀の命で、墳丘を保護するため植えられたといわれています。

 およそ100本の松の木を害虫から守るため、地元で保護活動を行っている「侍塚古墳松守会」が、毎年10月の霜降の日にこもを巻き、啓蟄に合わせて外しています。

 この日は松守会のメンバーらと地元の湯津上小学校の6年生、合わせておよそ60人が作業をしました。

 あいにくの雨で肌寒く、春には程遠い天気の上、足元が滑りやすい悪条件の中でしたが、ハサミなどを使って縄を切り、次々とこもを外していきました。

 外したこもの中に虫を見つけると児童たちは悲鳴を上げ、驚いた様子でした。