JR宇都宮駅の「新幹線と在来線の間」を高架ですり抜ける計画です。

2026年の工事着手に向け軌道の基本設計に着手

 今夏の開業をめざし工事が進む鉄道新線「芳賀・宇都宮LRT」。その延伸事業として、JR宇都宮駅からさらに西側エリアへ向かう計画が加速しそうです。

 宇都宮市は2023年3月2日(木)、LRTの駅西側整備に向けた「軌道基本設計業務」の委託者を決定するための公募型プロポーザルを公告しました。この業務では、軌道施設の基本設計、道路予備設計、高架構造の予備設計などを実施。履行期間は2024年3月までとなっています。


宇都宮LRTの車両(画像:写真AC)。

 宇都宮市は、LRTの駅西側延伸について、2024年に軌道事業の特許申請、2026年に工事着手、2030年代の開業を目指しています。今回、延伸に向けた具体的な動きが明らかになり、今後は事業化に向けた動きが加速するものと見られます。
 
 宇都宮LRTの駅西側延伸をめぐっては、まずはJR宇都宮駅東口停留場〜宝木町1丁目・駒生1丁目付近(教育会館付近)までの5キロを着実に整備する「整備区間」とし、そこから先の大谷観光地付近までは「検討区間」としています。整備区間には、主に、二荒山神社、東武宇都宮駅、桜通り十文字、護国神社などの付近に停留所が設置される計画です。
 
 焦点になるのが、JR宇都宮駅の横断方法です。先に発表されているイメージ図では駅の北側へ高架で迂回し、ホテルメッツの北側あたりで新幹線高架をくぐる形で在来線を横断することを想定しています。
 
 さて、先行開業となるJR宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの優先整備区間約15キロは、ことし8月の開業を予定で工事が大詰めを迎えています。2022年11月からは試運転が開始されています。