アルゼンチン代表のFWカルロス・テベスを獲得リストに挙げているアーセナル。その移籍実現が、一歩近づいたようだ。

 プレミアの覇権奪回を狙うアーセナルは、所属するブラジルのコリンチャンスとの契約に、テベスが“契約解除事項”を織り込んでいる点に注目。しかし、その条件は3000万ポンド(約60億円)と高額であるため、二の足を踏んでいた。ところが、テベスの代理人がこのほど、実際の条件が3000万“米ドル”(約36億円)であることを明かしたのだ。

 新事実発覚で、俄然テベス獲りに勢いづいたガンナーズ。チェルシー行きが確実視されるDFアシュリー・コールの移籍金が2000万ポンド(約40億円)でまとまる見通しであることから、アルゼンチン代表FWの獲得資金にハードルはなくなったといえる。今週木曜日(31日)の移籍期限までに獲得を成立させるため、アーセン・ベンゲルは多忙を極めることになりそうだ。

 一時は、マンチェスター・ユナイテッド入りが秒読みと伝えられたテベス。しかし、アレックス・ファーガソン監督が現在最優先に動いているのは、バイエルンのMFオーウェン・ハーグリーブス獲得だ。したがって、アルゼンチン代表の一員として、アーセナルのエミレーツ・スタジアムでブラジルとの親善試合(9月2日)に臨むテベスが、そのままノース・ロンドンにとどまる可能性は高い。プレミアリーグ開幕後、2戦勝ちなしのアーセナル。スタートダッシュ失敗を挽回するためにも、アルゼンチンの生んだ“天性のゴールハンター”獲得を何としても成立させたいところだ。