チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、24日に控えたチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループ組み合わせ抽選を前に、大会のシード決定方式に疑問を投げかけた。

 2年連続でプレミアリーグのタイトルを勝ち取ったチェルシーだが、過去5年間のヨーロッパ大会での実績が問われるCLでは、いまだ第2シード扱い。第1シードに入ったマンチェスター・ユナイテッド、リバプール、アーセナルのイングランド勢との対戦は避けられることから、バルセロナ、ACミラン、インテル、レアル・マドリー、バレンシアのいずれかと同じグループで戦うことが確実となった。新興勢力のチェルシーにとって不利な方式について、モウリーニョは不満を爆発させている。

「グループ分けの方法が間違っている。過去の結果より、前年のリーグ優勝のほうが重要だろう。リーグ優勝で本大会出場を決めたチームを差し置いて、予選突破が必要であったリバプールとアーセナルが第1シードなのはどういうわけだ!」

 昨シーズンの大会では、グループリーグを2位で終えたチェルシー。その結果、決勝トーナメント1回戦でバルセロナ対戦し、大会から姿を消した。早期敗退の屈辱を味わったポルトガル人監督は、大会の醍醐味が失われていると語気を強めた。

「CLは世界最高峰の大会であるはず。しかし、真の強豪は準決勝までに姿を消すことが多い。最強のチームが優勝しない大会なのだ。(昨シーズンの)準決勝と決勝トーナメント1回戦のカードを比べても一目瞭然だ。アーセナル対ビジャレアルと、チェルシー対バルセロナ。比較にもならない。一昨年に優勝したリバプールも、リーグ戦ではチェルシーに勝点で30も下回っていた。プレミアリーグは公平な戦いだが、CLは違うようだ」

 ロシア人オーナー、ロマン・アブラモビッチの資金力で圧倒的な戦力を築き上げた闘将だが、CL優勝へのプレッシャーは年々増すばかり。今シーズンの結果次第では去就問題にも発展しかねないだけに、グループリーグで因縁のバルサ戦の再現だけは避けたいところだろう。