国内初「無人水上タクシー」広島湾にお目見え 自律航行EV船の旅客営業 試験スタート
波が穏やかで往来の少ない内海なら使える?
広島県知事も乗船して乗り心地を確認
広島県広報事務局は2023年1月19日(木)、日本初となる自律航行EV船による一般旅客向け水上タクシーの試験営業が広島湾でスタートしたと発表しました。
これは株式会社エイトノット(大阪府堺市)が独自開発した自律航行システム「エイトノット AI CAPTAIN」を搭載した小型EV船を用いて行うもので、当該船舶は有限会社バンカー・サプライ(広島県広島市)によって運行されます。
瀬戸内海で自律航行する小型EV船(画像:エイトノット)。
説明によると、エイトノットは2021年の会社設立以来、一貫して広島県を中心とする瀬戸内海において、離島地域における水上交通の社会課題解決を目指し、自律航行技術の開発を行ってきたとのこと。そういった縁から2022年には新しい水上交通の実現を目指し、広島県の支援のもと「AI CAPTAIN」の導入決定にこぎつけています。
試験営業に先立ち、広島県の湯粼知事も水上タクシーに乗船し、「多島美の瀬戸内海での遊覧や移動手段として親和性がある。非常に高いポテンシャルを秘めていると感じた。完全自動化にむけて、課題をクリアしていくことを期待したいし、県も、引き続き支援したい。」と述べていました。
なお、今回は実証実験のため、実施期間は2023年1月19日(木)〜22日(日)、26日(木)〜29日(日)までの短期間であり、運航時間も日中10時〜15時までに限られます。
エイトノットは今回の試験営業の開始に関連して、「自律航行技術の社会実装を通じて、船舶乗組員のサポートや、船舶安全性の向上、運用コストの最適化を実現し、水上輸送をより身近なものにしていきたい」と述べています。